「直接法」とは
直接法は、キャッシュフロー計算書の営業キャッシュフローを、売上の入金や仕入・給料の支払いなど、主要な取引ごとの現金の出入りをそのまま総額で並べて示す作り方です。
📌 投資判断のポイント
売上の入金や仕入・人件費の支払いなど、主要な取引ごとの現金の出入りを総額で並べて営業キャッシュフローを示す方法。家計簿に近く直感的に読める。
直接法はどういう仕組み?
企業会計審議会の「連結キャッシュ・フロー計算書等の作成基準」は、直接法を、主要な取引ごとにキャッシュ・フローを総額で表示する方法として定めています。営業収入、原材料や商品の仕入による支出、人件費の支出、その他の営業支出といった形で、実際にいくら入り、いくら出たかを項目別に示します。家計簿のように入金と支払いをそのまま並べるため、会計に詳しくない人にも直感的に分かりやすいのが長所です。会社の規模に対して、仕入や人件費にどれだけの現金を使っているかも、そのまま読み取れます。
直接法の具体例と注意点は?
例えば営業収入が1,000万円、仕入の支出が600万円、人件費の支出が250万円、その他の営業支出が70万円なら、営業キャッシュフローは80万円です。ただし、作るためには取引ごとの入出金を集計し直す手間がかかるため、日本の上場企業では直接法を選ぶ会社は少数です。小さなお店の資金繰り表は、考え方としては直接法に近く、入る予定のお金と出る予定のお金を並べて、月末の残高が足りるかを確かめます。
直接法と間接法の違い
どちらの方法で作っても、営業キャッシュフローの合計額は同じになります。直接法は取引ごとの入金と支払いの総額が見える一方、利益と現金の差がどこで生じたかは損益計算書と見比べないと分かりません。間接法は利益から出発して調整項目を並べるので、ずれの原因は分かりやすいものの、仕入や人件費の支払総額は見えません。読む目的が「お金の使い道」なら直接法、「利益と現金のずれ」なら間接法が向いています。
決算書のどこを見るか
直接法で作られたキャッシュフロー計算書では、営業活動の区分に営業収入、原材料又は商品の仕入れによる支出、人件費の支出、その他の営業支出といった行が並びます。上場企業では採用例が少ないため、実物を見る機会はあまりありませんが、自分の家計や小さなお店のお金の流れを整理するときには、この並べ方がそのまま役に立ちます。毎月の入金と支払いを総額で書き出すだけで、お金がどこに消えているかが見えてきます。
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