部門別原価計算

企業分析
よみ:ぶもんべつげんかけいさん
監修:所得向上委員会 編集部(編集責任者:加藤 寛) 編集方針
🗂 株価・企業を分析する ★★ 標準

「部門別原価計算」とは

部門別原価計算は、工場でかかった費用を、いったん「切削部門」「組立部門」「修繕部門」といった部門ごとに集め、そこから製品に割り振っていく原価計算の手順です。どの部門でどれだけ費用がかかったかが分かるので、製品の原価をより正確に出せるうえ、部門ごとの管理にも使えます。

📌 投資判断のポイント

製造にかかった費用をいったん部門ごとに集めてから製品に割り振る原価計算の手順。補助部門の費用は利用割合などの基準で製造部門に配り直すため、基準の選び方で製品の原価が変わる。

部門別原価計算はどういう仕組み?

日本の原価計算の基本ルールである「原価計算基準」では、原価の計算を、材料費・労務費・経費に分ける費目別計算、部門別計算、製品別計算の3段階で進めると整理しています。部門別計算はその真ん中の段階です。部門は、製品を直接作る「製造部門」と、修繕や動力、工場事務のように製造部門を支える「補助部門」に分けます。補助部門に集まった費用は、利用した割合などの基準で製造部門に配り直し、最後に製造部門の費用を製品に割り振ります。

部門別原価計算の具体例と注意点は?

修繕部門の費用が月300万円で、切削部門が修繕時間の6割、組立部門が4割を使ったなら、180万円と120万円を各部門に配ります。補助部門どうしのサービスのやり取りを無視して製造部門にだけ配る方法を直接配賦法、やり取りも計算に入れる方法を相互配賦法といいます。配る基準の選び方で製品の原価が変わるため、基準は実態に合ったものを選び、毎期同じ方法で続けることが大切です。

投資家から見ると

部門別の費用は外部向けの決算書には出てきませんが、製造業の利益率の差は、こうした社内の原価管理の精度に左右されます。決算説明会で「工場の稼働率」や「固定費の吸収」が語られるときの背景にある考え方です。

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