「コーポレートガバナンス報告書」とは
コーポレートガバナンス報告書とは、上場会社が自社の企業統治の体制や考え方をまとめ、東京証券取引所に提出する書類です。提出された報告書は東証のウェブサイトで誰でも読むことができます。
📌 投資判断のポイント
上場会社が企業統治の体制や考え方をまとめて東証に提出する書類。ガバナンス・コードの各原則を実施するか、しない理由を説明するかも示す。
コーポレートガバナンス報告書はどういう仕組み?
報告書には、企業統治に関する基本的な考え方、資本構成や大株主の状況、取締役会や監査役の体制、社外取締役の選び方、役員報酬の決め方、買収防衛策の有無などが書かれます。さらに、東証のコーポレートガバナンス・コードの各原則について、守っている(コンプライ)か、守らない理由を説明する(エクスプレイン)かを示す欄があります。内容に変更があれば更新されます。
コーポレートガバナンス報告書の具体例と注意点は?
例えばコードの原則のうち「実施しない」としている項目があれば、その理由の説明が報告書に書かれます。理由に納得できるかどうかは投資家が判断します。プライム市場の会社には、独立社外取締役を取締役の3分の1以上選ぶことなど、ほかの市場より高い水準が求められています。ただし報告書は会社自身が書くもので、内容の正しさを第三者が保証するものではありません。
コーポレートガバナンス・コードとの違い
コーポレートガバナンス・コードは、東証が定めた企業統治の原則の集まり、つまり「ものさし」です。コーポレートガバナンス報告書は、そのものさしに対して各社がどう取り組んでいるかを答えた「答案」に当たります。両方を見比べると、会社が原則をどこまで実際の仕組みに落とし込んでいるかが分かります。
どこで見られるか
東京証券取引所の上場会社情報サービスで、会社名や証券コードから検索して閲覧できます。過去の版も確認できるので、社外取締役の人数や役員報酬の決め方が何年前にどう変わったかを追うのにも便利です。
よくある誤解
「エクスプレインが多い会社は統治が悪い」と決めつけるのは早すぎます。コードは2015年6月に適用が始まり、守らない場合は理由を説明すればよい仕組みです。自社に合わない原則を形だけ守るより、理由を具体的に説明するほうが誠実な場合もあります。説明の中身が具体的かどうかを見ることが大切です。
関連用語
上場企業向けの企業統治指針で、コンプライ・オア・エクスプレインが特徴。資本効率や株主還元を意識した経営を後押しする。形式的な順守表明にとどまる企業もあり、社外取締役比率や実際の資本政策など中身を確かめたい。
その会社の業務執行に関わったことがない立場から経営を監督する取締役。プライム市場では独立社外取締役を取締役会の3分の1以上選ぶことが求められる
機関投資家向けの行動指針で、対話や議決権行使を通じ投資先の企業価値向上を促す。ガバナンス・コードと対をなす。署名だけで実際の関与が乏しい投資家もおり、投信を選ぶ際は運用会社の議決権行使姿勢を確認したい。
取締役全員で構成し、業務執行の決定と取締役の監督を行う株式会社の機関。公開会社は設置が義務で、取締役は3人以上必要。
「証券口座・売買のルール」の他の用語
🏷 関連タグ
⚠️ ご利用にあたって
本用語解説は情報提供を目的としており、特定の金融商品の購入を推奨するものではありません。投資判断は最終的にご自身の責任で行ってください。