「キャッシュフローマッチング」とは
将来の支払い予定に合わせて、同じ時期に元利金が入ってくる債券を並べておく運用方法です。
📌 投資判断のポイント
将来の支払い時期に合わせて元利金が入る債券を並べる運用。途中売却が不要なため金利変動の影響を受けにくいが、必要な満期の銘柄が手に入るとは限らない
詳しい仕組み・意味
年金の給付、施設の修繕費、学費のように、いつ・いくら必要かが決まっている支出に対し、その時期に満期や利払いが来る債券を組み合わせます。必要な資金が債券から直接入るため途中で売却する必要がなく、その間に金利が動いても支払いに支障が出ません。デュレーションをそろえる方法が価格の変動に着目して負債と資産を釣り合わせるのに対し、こちらは現金の出入りそのものを一致させる、より直接的な考え方です。運用の巧拙よりも、支払いを確実に行えることを優先する場面で選ばれます。
具体例・注意点
5年後に1,000万円の支出があるなら、5年後に償還される債券をその金額分だけ持ちます。仕組みは単純ですが、必要な満期の債券が市場に十分あるとは限らず、選べる銘柄が限られると利回りを犠牲にすることになります。また、発行体が返済できなくなる信用リスクは残るため、格付けと発行体の分散が欠かせません。個人の場合は、満期の異なる定期預金や個人向け国債を必要な時期ごとに並べることで、近い形をつくることができます。満期の異なる債券を階段状に並べるラダー型の運用も、支払い時期を特定しない点は違うものの、途中売却を避ける発想は共通しています。目的が明確な資金ほど、この方法が向きます。
関連用語
デュレーションマッチングは金利変動リスクを免疫化するALMの基本手法。年金・保険の資産運用の基礎だが、2022年英国LDI危機が示すように流動性リスクの管理が不可欠であることを理解したうえで活用することが重要だ。
利息がない代わり額面より安く発行され満期に額面で償還される債券。差額が利益で、途中利払いがないぶん自動的に複利運用となる。金利変動への感応度が同満期の利付債より大きく、金利低下で大きく値上がり、上昇で大きく値下がりする。
満期利回りは債券を満期まで持った場合の年率リターン目安。クーポンだけでなく購入価格と償還価格の差も含めて見る。
利息は購入価格ではなく額面に対して計算され、償還時に戻るのも額面。だから安く買えた分はそのまま償還差益になる。この構造を押さえておくと、表面利率と利回りの意味を取り違えずに済む。
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本用語解説は情報提供を目的としており、特定の金融商品の購入を推奨するものではありません。投資判断は最終的にご自身の責任で行ってください。