「資本剰余金」とは
株主が払い込んだお金のうち、資本金に組み入れなかった部分などを積み立てた純資産の項目です。
📌 投資判断のポイント
株主の払込額のうち資本金に組み入れなかった部分などを積み立てた純資産の項目。これを原資にした配当は税務上「資本の払戻し」として扱われる
資本剰余金はどういう仕組み?
会社法第445条は、株式の発行で払い込まれた額のうち2分の1を超えない額を資本金に計上しないことができ、その分を資本準備金にすると定めています。資本剰余金は、この資本準備金と、資本金や資本準備金を減らして生じたその他資本剰余金などから成ります。
一方、事業で稼いだ利益を積み立てたものは利益剰余金で、同じ純資産の中でも性質が異なります。
貸借対照表の純資産の部では、株主資本として資本金、資本剰余金、利益剰余金、自己株式の順に表示されます。資本剰余金が大きいのは、過去に公募増資などで多くの資金を集めてきた会社であることが多く、利益の積み上げを示す利益剰余金とは読み方が異なります。
資本剰余金の具体例と注意点は?
配当は通常、利益剰余金を原資にしますが、その他資本剰余金を原資にすることもできます。その場合、株主の税務上は「資本の払戻し」として扱われ、受け取った金額の一部がみなし配当、残りが株式の譲渡収入として計算されます。
配当の通知書に原資が資本剰余金と書かれていたら、稼いだ利益からではなく株主が出したお金を返していると読めます。高い配当が続いていても、原資を確かめると持続性の判断材料になります。配当や自己株式の取得に使える上限(分配可能額)は、会社法の規定にもとづいて剰余金から計算されます。
関連用語
利益のうち配当せず社内に積み立てた累計額で、内部留保の中心。財務の安定を支えるが、会計上の累計であり同額の現金があるわけではない。着実な積み上げは収益力の証拠。ただし還元も投資もしなければ資本効率が低いと見られ、ROEと併せて評価したい。
資産から負債を引いた純資産で、株主の持分を示す。BPSやPBRの基礎となり、企業価値と株価評価をつなぐ重要な指標。
企業の利益を株主に分配するインカムゲインの代表。配当利回り3〜5%台が日本の高配当株の目安。NISAを使えば配当も非課税になり、再投資による複利効果も狙える。
純資産が1年でどう動いたかを原因別に示す財務諸表。利益剰余金の減少は赤字とは限らず、配当や自己株式取得といった株主還元の結果であることもあります。
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