「銀行勘定調整表」とは
会社の帳簿上の預金残高と、銀行が示す預金残高が合わないときに、その差がなぜ生じたかを説明して一致させるための表。
📌 投資判断のポイント
帳簿上の預金残高と銀行の残高のずれを、未取付小切手や記帳漏れなどの原因ごとに足し引きして一致させる表。説明できない差額は誤りや不正の手がかりになる。
銀行勘定調整表はどういう仕組み?
会社と銀行は別々に記録を付けているので、同じ日の残高でもずれることがある。主な原因は、会社が渡した小切手を相手がまだ銀行に持ち込んでいない(未取付小切手)、閉店後に預けたため銀行側の記録が翌日になる(時間外預入)、振込手数料や受取利息を会社がまだ帳簿に付けていない、といった時間差や連絡漏れである。調整表では、両方の残高から出発して、それぞれの原因の金額を足し引きし、最後に同じ金額にそろうことを確かめる。帳簿側の記録漏れが見つかれば、修正の仕訳を入れる。
銀行勘定調整表の具体例と注意点は?
月末に帳簿の残高が50万円、銀行の残高が53万円だったとする。調べると、取引先に渡した小切手3万5,000円がまだ引き落とされておらず、銀行が引いた手数料500円を帳簿に付け忘れていた。銀行の残高から3万5,000円を引き、帳簿の残高から500円を引くと、どちらも49万9,500円で一致する。原因を説明できない差額が残る場合は、記録の誤りや不正の可能性があるため、そのままにしないことが大切である。
内部統制としての役割
預金の照合は、現金を守る仕組みの中心の1つである。照合する人を、入出金や帳簿付けをする人と分けておくと効果が高い。米国ユタ州の高校向け会計科目の基準でも、小切手帳と銀行の明細の照合、必要な修正の仕訳までが現金の管理の単元に含まれている。日本では小切手の利用が減り、ネットバンキングの明細と会計ソフトの自動照合が主流になっている。
個人の家計でも同じ照合ができる
家計簿をつけている人は、月末に家計簿の預金残高と通帳やネットバンキングの残高を見比べるだけで、同じ照合ができる。ずれがあれば、カードの引き落としや自動の振替、手数料の記入漏れがないかを確かめる。特に、年に1回だけ引き落とされる保険料や会費は家計簿から漏れやすい。照合の習慣は、身に覚えのない引き落としや不正利用に早く気付くことにもつながる。毎月の照合を続けると、家計の数字が実際のお金とずれない、信頼できる記録になっていく。
照合は月に1回が一般的だが、入出金の多い会社では毎日や毎週行うこともある。ずれを見つけるのが早いほど原因を突き止めやすく、記憶が薄れてからでは調べるのに何倍もの時間がかかる。
関連用語
ミスや不正を防ぎ、仕事を正しく進めるために社内に組み込む仕組みや手順の全体。上場会社は財務報告に関わる部分を経営者が評価し、内部統制報告書で開示する。
1つの仕事の流れを承認・実行・記録・照合などに分け、複数の人に分担させること。1人で完結できない形にしてミスや不正を防ぐ、内部統制の基本の手法。
勘定科目ごとに全取引の増減を集めた帳簿で、会社の帳簿の中心。仕訳帳から転記して作り、各科目の残高を一覧にすると試算表になる。補助簿と組み合わせて使う。
少額の支払いのために会社が手元に置く現金。定額を前渡しし、使った分を領収書と引き換えに補充する定額資金前渡法が一般的で、管理と照合の仕組みが欠かせない。
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