「付加価値税」とは
付加価値税とは、商品やサービスが売られるたびに、各段階で新たに付け加えられた価値(付加価値)に対して課される税である。英語の頭文字からVATとも呼ばれ、日本の消費税もこの仕組みの一種である。
📌 投資判断のポイント
取引の各段階で付け加えられた価値に課される税。売上で預かった税から仕入れで払った税を引いて納める仕組みで、日本の消費税やオーストラリアのGSTもこの一種
付加価値税はどういう仕組み?
付加価値税では、事業者は売上に税率を掛けた税を客から預かり、仕入れのときに支払った税を差し引いた残りを納める。原材料の業者、メーカー、卸、小売と取引が進むたびに同じ計算をするため、各段階の納税額を合計すると、最終的に消費者が負担した税額と一致する。欧州連合では標準税率を15%以上とする決まりがあり、英国の標準税率は20%である。オーストラリアは2000年に物品・サービス税(GST)を税率10%で導入した。日本は1989年に消費税を導入し、2019年10月から標準税率10%、食料品などに軽減税率8%を適用している。
付加価値税の具体例と注意点は?
例えばメーカーが材料を1,000円(税100円)で仕入れ、製品を3,000円(税300円)で売れば、納める税は300円−100円の200円になる。仕入れで払った税を差し引くには、多くの国で税額などを記載した請求書の保存が求められ、日本では2023年10月に始まったインボイス制度がこれに当たる。生活必需品の税率を下げる軽減税率は、所得の低い人の負担を和らげる一方で、事務の手間を増やす面もある。税率や免税の範囲は国ごとに大きく違う。
売上税との違い
米国の州などで見られる小売売上税は、最終的に消費者に売る段階だけで課税する。付加価値税は取引のすべての段階で課税し、仕入れで払った税を差し引く。段階ごとに税を確かめ合う形になるため取りこぼしが起きにくい一方、事業者の帳簿や請求書の管理の手間は大きい。経済協力開発機構の加盟国の多くは付加価値税を採用している。
国際比較で見るときのポイント
財務省が公表する国際比較では、欧州の多くの国の標準税率は20%以上で、日本の10%は加盟国の中で低いほうに位置する。ただし食料品の税率や非課税の範囲は国ごとに大きく違うため、標準税率だけで家計の負担を比べることはできない。税収に占める割合や、所得税・社会保険料との組み合わせで見ることが大切である。
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