「サンクコスト(埋没費用)」とは
すでに支払ってしまい、これから何をしても取り戻せない費用のこと。合理的な判断では無視すべきなのに、人はこれに縛られる。
📌 投資判断のポイント
回収不能な過去の費用。合理的には無視すべきなのに「ここまで払ったのだから」と損失が広がる方向へ進んでしまう。塩漬けやナンピンの深追いが典型。「今ゼロから始めるとして買うか」に置き換えれば、過去の投入額から判断を切り離せる。
詳しい仕組み・意味
サンクコストとは「回収不能な過去のコスト」を指す。経済学の原則では、将来の意思決定はこれから得られる利益とこれから払うコストだけで判断すべきで、すでに沈んだコストは判断材料にしてはいけない。
ところが人間は「ここまで払ったのだから」と過去の投入分を惜しみ、損失が広がる方向へ突き進んでしまう。これがサンクコスト効果(コンコルド効果)だ。
投資での典型的な現れ方は次の通り。
- 塩漬け株:「ここまで下がったのだから、今売ったら今までの我慢が無駄になる」と保有を続ける。
- ナンピンの深追い:投じた金額を取り戻そうと買い増しを重ね、傷を広げる。
- 手間への固執:長時間かけて分析した銘柄ほど、シナリオが崩れても手放せなくなる。
具体例・注意点
名前の由来にもなったコンコルド計画では、採算が取れないと判明した後も「ここまで投じた開発費が無駄になる」として開発が続けられ、損失がさらに膨らんだ。
対処法:判断を「これまでいくら払ったか」ではなく「今この瞬間、ゼロから始めるとしてこの投資をするか」に置き換えること。答えがノーなら、過去の投入額に関係なく撤退が正解だ。過去は変えられないが、これから失う額は自分で決められる。この切り替えができるかどうかが、損失を限定できる投資家の分かれ目になる。
関連用語
損失の痛みは利益の喜びの約2倍という心理の偏りが、損切りの遅れと利食いの早すぎを生む。感情で判断すると必ず利小損大になるため、買う前に損切り価格を数値で決めておくことが唯一の防御策になる。
含み益は早く利食い、含み損は塩漬けにする利小損大の行動パターン。損失回避が売買に現れた姿で、伸びる銘柄を早売りし下げる銘柄を抱え込む。買値からの損益ではなく「今後上がるか下がるか」で判断し、損切りルールを数値で決めることが対策になる。
ある選択で諦めた別の選択肢から得られたはずの利益。現金の放置や塩漬け株は、その資金を投資していれば得られたリターンを失う隠れコストを負う。フルインベストせよという話ではなく、各判断が何を諦めているかまで含めて比較する視点が要る。
損失を一定範囲に抑えるためのルールで、リスク管理の中核。感情に左右されないトレードを実現するために不可欠。
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本用語解説は情報提供を目的としており、特定の金融商品の購入を推奨するものではありません。投資判断は最終的にご自身の責任で行ってください。