「ソブリン格付け」とは
ソブリン格付けは、国や政府が発行する国債などについて、元本や利息が約束どおり支払われる確からしさを格付会社が評価したものです。国の信用力の通信簿といえます。
📌 投資判断のポイント
国債などについて、国の元利払いの確からしさを格付会社が評価したもの。引き下げは国債利回りの上昇や、その国の企業の格付けにも影響しうる。
ソブリン格付けはどういう仕組み?
格付会社は、国の経済の規模や成長力、財政赤字や政府債務の大きさ、政治や制度の安定性、海外への支払い能力などを総合して、国ごとに格付けを付けます。自国通貨建ての国債と外貨建ての国債で、別々の格付けが付くこともあります。自国通貨建ての借金は、いざとなれば中央銀行がお金を発行して返せるため、外貨建てより高く評価されることが多いからです。ソブリン格付けは、その国の国債の利回りや、海外からお金を借りるときの金利に影響します。
ソブリン格付けの具体例と注意点は?
日本国債の格付けは、1998年に海外の大手格付会社が最上位から1段階引き下げて以降、何度か見直されてきました。ソブリン格付けが引き下げられると、その国の国債の利回りが上がりやすくなるほか、その国に本拠を置く銀行や企業の格付けにも影響が及ぶことがあります。企業の格付けは、本拠を置く国の格付けを上回りにくい傾向があるためです。ただし、格付けの変更が市場にどこまで影響するかは、そのときの金利や為替の環境によって異なり、すでに相場に織り込まれている場合もあります。
ソブリン格付けとソブリンリスクの違い
ソブリンリスクは、国が借金を返せなくなったり、支払いを先延ばししたりするおそれそのものを指します。ソブリン格付けは、そのリスクの大きさを格付会社が記号で評価したものです。リスクは常に存在し、格付けはそれを測る物差しの一つにすぎません。格付けだけでなく、国債の利回りや、国の信用リスクを取引するCDSの価格もあわせて見ると、市場がその国の信用力をどう見ているかがより分かります。日本で登録されている格付会社は、金融庁の一覧で確認できます。
どこで確かめるか
主要な格付会社は、国ごとのソブリン格付けと見通しを自社のウェブサイトで公表しています。格付けの見通しには、ポジティブ、安定的、ネガティブといった区分があり、ネガティブは将来引き下げられる可能性があることを示します。格付けの変更は、国の予算や選挙、大きな経済対策の発表の前後に行われることが多いため、ニュースで見かけたときは、格付けそのものと見通しの両方を確かめると、変更の重みを判断しやすくなります。
出典: 金融庁「信用格付業者登録一覧」
関連用語
債券などの元利払いの確からしさを評価し記号で示す専門会社。日本では金融庁への登録制があり、登録した会社は信用格付業者と呼ばれる。
発行体の返済能力を評価した指標で、債券のリスク判断の基準となる。格付けが低いほど利回りは高くなる傾向がある。
政府が発行する債券で、信用力が高く安定収益が特徴。金融市場の基準金利としても重要な役割を持つ。
ソブリンリスクは国や政府が債務を返済できなくなるリスク。財政悪化・通貨危機・政治不安が組み合わさると高まりやすく、新興国債券や外貨建て資産では特に注意が必要。
CDSは信用リスクを取引するデリバティブ。スプレッド拡大は市場の警戒感上昇を示す。
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