「シラーPER(CAPEレシオ)」とは
シラーPER(CAPEレシオ)は株価指数を「過去10年のインフレ調整後 実質EPSの平均」で割った長期バリュエーション指標。短期の利益変動をならし、市場全体が割高か割安かを長い時間軸で測る。
📌 投資判断のポイント
シラーPERは10年平均実質EPSを使い景気循環をならして市場全体の割高感を測る長期指標。長期平均16〜17倍を大きく上回る水準は将来10〜15年の期待リターン低下を示唆するが、金利水準・利益率の構造変化と合わせて読まないとミスリードになりやすい。
📐 計算式・数値の目安
CAPE = 株価指数 ÷(過去10年の実質EPSの平均)
詳しい仕組み・意味
通常のPERは直近の利益で計算するため、好景気には利益が膨らんで割安に見え、不況には利益が縮んで割高に見える「景気依存の歪み」を抱えている。シラーPERはイェール大学のロバート・シラー教授が考案した方式で、10年分の実質EPSを平均化することでこの循環性を取り除く。米S&P500のシラーPERは長期平均がおよそ16〜17倍とされ、これを大きく上回る局面(1929年、2000年、2021年など)は将来10〜15年の期待リターンが低くなる傾向が歴史的に観察されている。
具体例・注意点
2026年時点の米国株は依然としてシラーPERが30倍前後で推移しており、長期平均を大きく上回る水準にある。ただしシラーPERは「いつ下がるか」を当てる短期タイミングツールではない。低金利・高利益率・GAFAなど高ROIC企業比率の上昇など構造変化を加味する必要があり、過去平均との単純比較では判断を誤る。実質金利・利益率(純利益率)・企業構成の変化と合わせて読み、長期の期待リターンの「目線合わせ」に使うのが実務的だ。
関連用語
株価が1株当たり利益(EPS)の何倍かを示す基本評価指標。PBR(資産ベース)と異なり利益の稼ぐ力で評価する。業種別目安(成長株20〜30倍超/バリュー株10〜15倍)を押さえて同業種内比較に使う。
予想PERは将来12ヶ月のEPS見通しを使う前向きバリュエーション指標。S&P500の長期平均はおよそ15〜17倍。割安に見えても分母のEPS予想が下方修正されれば一気に割高化するため、コンセンサスの修正方向を必ず合わせて確認する。
企業や株価の価値を評価する考え方の総称。PERやPBR、EV/EBITDAなど複数の指標を使い、総合的に判断する。
景気循環は資産クラスやセクターの強弱を考える基本。市場は景気統計より先に転換点を織り込むことが多い。
米国大型株500銘柄の時価総額加重平均指数。年平均リターン約10%(名目)の長期実績を持ち、世界中の投資家の資産形成の中核。円建て投資では為替の影響にも注意が必要。
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