「発行済株式総数」とは
発行済株式総数とは、会社がこれまでに実際に発行している株式の数の合計です。会社が自分で買い戻して持っている自己株式も、消却しない限りこの数に含まれます。
📌 投資判断のポイント
会社が実際に発行している株式の数の合計で、自己株式も消却しない限り含む。時価総額の計算の土台になり、1株当たりの指標では自己株式を除いた数を使うのが一般的。
発行済株式総数はどういう仕組み?
株式会社は、定款で決めた発行可能株式総数の範囲で株式を発行します。発行済株式総数は、そのうち実際に発行された数で、増資をすれば増え、自己株式を消却すれば減ります。投資の指標を計算するときの土台になる数字で、例えば時価総額は「株価×発行済株式総数」で計算します。一方、1株当たり利益や1株当たり配当金を計算するときは、会社が持つ自己株式を除いた数を使うのが一般的です。会社は自己株式に配当を払わないためです。
発行済株式総数の具体例と注意点は?
例えば、発行済株式総数が1億株で、そのうち500万株を会社が自己株式として持っている場合、株主が持っている株式は9,500万株です。株価が2,000円なら時価総額は2,000億円と計算されますが、自己株式を除いて計算する場合もあるため、情報の出どころによって数字が少し違うことがあります。株式分割をすると発行済株式総数は増えますが、会社の価値そのものは変わりません。比べるときは分割の前後をそろえることが大切です。
発行済株式総数と発行可能株式総数の違い
発行可能株式総数は、会社が「ここまで発行してよい」と定款で決めた上限です。発行済株式総数は、実際に発行した数です。会社法では、株式を公開している会社が発行可能株式総数を増やすときは、そのときの発行済株式総数の4倍を超えることができないと定めています。2つの数字の差を見ると、会社がこの先どれくらい株式を増やせるか、その余地が分かります。
株価を比べるときの使い方
株価だけでは、会社の大きさは比べられません。例えば株価1,000円の会社と5,000円の会社でも、発行済株式総数が10億株と1億株なら、時価総額は1兆円と5,000億円で、株価の安いほうが大きな会社です。また、1株を2株に分ける株式分割をすると、発行済株式総数は2倍になり、株価はおおむね半分になります。過去の株価のグラフを見るときは、分割の影響を調整した数字かどうかを確かめることが大切です。
出典: e-Gov法令検索「会社法」
関連用語
株式会社が発行できる株式の数の上限で、定款で定める。公開会社が上限を増やすときは発行済株式総数の4倍までという決まりがある。
自己株式は企業が保有する自社株。消却されるとEPS改善につながりやすい。
株価×株式数で計算される市場評価。企業の規模や投資家の期待を反映するが、負債や現金を含まないため、企業全体の価値とは異なる。
EPSは「1株あたり純利益」。PERの計算基盤で、株価の理論的な根拠になる最重要指標。EPSが伸び続けている企業こそ本物の成長株だ。
株式を分割して株数を増やし、1株価格を下げる仕組み。企業価値は変わらず、流動性や需給に影響する。
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