「一株当たり売上高(SPS)」とは
一株当たり売上高(SPS、Sales Per Share)は、企業の売上高を発行済株式数で割った値で、株式1株が企業の売上のうちどれだけに相当するかを示します。株価をSPSで割るとPSR(株価売上高倍率)になります。
📌 投資判断のポイント
売上高を自己株式を除く発行済株式数で割った値で、株式1株が売上のどれだけに当たるかを示す。株価をSPSで割るとPSRになる。
一株当たり売上高はどういう仕組み?
計算式は「売上高 ÷ 発行済株式数」です。発行済株式数には、自己株式を除いた期中平均の株式数を使うのが一般的です。たとえば売上高が1,000億円、自己株式を除く株式数が1億株なら、SPSは1,000円になります。株価が2,000円なら、PSRは2,000円 ÷ 1,000円 = 2倍です。
一株当たり売上高の具体例と注意点は?
SPSは赤字の企業でも計算できるため、利益がまだ出ていない成長企業の規模を株数あたりで測るときに使われます。複数年のSPSを並べると、株式分割の影響を除いた1株あたりの成長が見えます。ただし、売上高は利益率を反映しないため、SPSが伸びていても利益が伴っているとは限りません。自社株買いで株式数が減るとSPSは上がり、増資で株式数が増えると下がる点にも注意が必要です。
EPSとの違い
EPS(1株当たり純利益)は利益を、SPSは売上高を株数で割った値です。EPSは費用や税金を差し引いた後の稼ぐ力を示すのに対し、SPSは事業の規模を示します。EPSが赤字や一時的な損益で大きく振れる企業では、SPSのほうが安定した比較の物差しになります。
数値でみるSPS
売上高1,000億円・株式数1億株の企業が、翌年に売上高を1,100億円に伸ばし、同時に自社株買いで株式数を9,500万株に減らすと、SPSは1,000円から約1,158円へ約16%伸びます。売上高の伸びは10%でも、株式数の減少が加わって1株あたりの伸びが大きくなるわけです。反対に、増資で株式数が1億2,000万株に増えると、売上高が同じ1,100億円でもSPSは約917円に下がります。株主にとっては、会社全体の売上より1株あたりの売上の伸びのほうが価値に直結します。
業種によって売上高と利益の関係は大きく異なります。小売業や商社のように売上高に対して利益率が数%と低い業種ではSPSが大きく出やすく、ソフトウエアのように利益率が高い業種ではSPSが小さくても利益は大きいことがあります。SPSやPSRは同じ業種の中で比べるのが基本です。
関連用語
PSRは時価総額÷年間売上高で、赤字や利益変動の大きい成長企業の評価に有効。SaaS・バイオで多用される。高PSRは将来利益化への期待を織り込むため、売上成長率・粗利率・営業利益率と必ずセットで判断する。
EPSは「1株あたり純利益」。PERの計算基盤で、株価の理論的な根拠になる最重要指標。EPSが伸び続けている企業こそ本物の成長株だ。
1株あたりの純資産価値を示す指標で、PBRの基礎となる。資産ベースの評価軸だが、収益力とセットで判断することが重要。
売上高を示す最も基本的な指標で、企業の規模や成長性の出発点となる。ただし利益は含まれないため、単独では企業の良し悪しは判断できない。
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