裁定請求

制度・取引
よみ:さいていせいきゅう
監修:所得向上委員会 編集部(編集責任者:加藤 寛 編集方針
🗂 制度・取引を理解する ★★ 標準

「裁定請求」とは

公的年金を受け取るために、本人が国に対して支給の決定を求める手続きのこと。年金は請求して初めて支給が決まる。

📌 投資判断のポイント

年金は受給開始年齢になれば自動で振り込まれるものではなく、裁定請求を出して初めて支給が決まる。提出できるのは誕生日の前日以降で、入金までは3〜4か月かかる。

裁定請求はどういう仕組み?

受給開始年齢に達しても、年金は自動では振り込まれない。日本年金機構は受給開始年齢に到達する3か月前に「年金請求書(事前送付用)」を送り、本人が記入して添付書類とともに提出することで、審査を経て支給額が決定される。この決定を裁定といい、そのための申し出が裁定請求である。請求書には基礎年金番号、氏名、生年月日、性別、住所と年金加入記録があらかじめ印字されているため、まず加入記録に抜けがないかを確認する。提出できるのは受給開始年齢の誕生日の前日以降で、それより前に出しても受け付けられない。提出先は、厚生年金の加入期間がある人は年金事務所または街角の年金相談センター、国民年金の第1号被保険者期間だけの人は住んでいる市区町村の窓口、共済組合等の期間のみの人は原則としてその共済組合等になる。

裁定請求の具体例と注意点は?

提出から「年金証書・年金決定通知書」が届くまで約1〜2か月、そこから初回の入金までさらに1〜2か月かかる。請求してから実際に振り込まれるまで3〜4か月を見ておく必要があり、退職直後の生活費をこの期間どうつなぐかは先に決めておきたい。支払いは原則として偶数月の15日に前月と前々月の2か月分がまとめて行われ、15日が土日祝のときは直前の平日になる。添付する戸籍や住民票は受給権発生日以降に交付されたもので、かつ提出日において6か月以内に交付されたものが必要なため、早く取りすぎると使えない。

裁定請求と時効の違い

請求は「いつか出せばよい」ものではない。年金を受ける権利(基本権)は権利が発生してから5年を経過したときは時効によって消滅すると定められている。請求が遅れれば入金開始が後ろにずれるだけでなく、放置すれば権利そのものを失いうる点が、期限のない他の届出と決定的に異なる。

なお、やむを得ない事情で時効完成前に請求できなかった場合は、理由を記した書面を出すことで基本権が時効消滅しない取り扱いもある。ただしこれは例外的な救済であって、当てにして先送りするものではない。

出典: 日本年金機構「老齢年金の請求手続きの流れ」

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