「根保証」とは
根保証は、将来発生する不特定の債務をまとめて保証する契約である。賃貸住宅の賃料や原状回復費用を親族が保証する場合が代表例で、保証する時点では最終的な負担額がわからない。
📌 投資判断のポイント
将来生じる不特定の債務をまとめて保証する契約。個人が保証人になる場合は極度額を書面で定めないと無効で、賃貸住宅の保証が典型例になる。
根保証はどういう仕組み?
通常の保証は「100万円の借入れ」のように特定の債務を対象にするが、根保証は一定の範囲に属する債務を継続的に対象とする。借主が入居中に滞納した家賃、退去時の修繕費、損害賠償まで含まれうるため、保証人が想定外の金額を負うおそれがあった。
そこで2020年4月1日施行の改正民法は、個人が保証人になる根保証契約について、上限となる極度額を書面等で定めなければ契約を無効とした。法務省のパンフレットは極度額を「『○○円』などと明瞭に定めなければなりません」と説明している。
極度額は、保証人が責任を負う金額の「上限」であり、必ずその額を払うという意味ではない。実際の支払額は、未払いの家賃や損害の実額で決まる。極度額が大きすぎると保証人の負担の見通しが立たず、小さすぎると家主が契約を受け入れないため、家賃の12〜24か月分程度で交渉されることが多い。
根保証の具体例と注意点は?
家賃8万円の部屋で極度額を96万円(12か月分)と定めれば、保証人の支払責任は96万円が上限になる。借主や保証人の死亡、保証人の破産などがあると元本が確定し、その後に発生した債務は保証の対象外になる。2020年3月以前に結んだ契約には旧法が適用されるため、更新の扱いも含め契約書で確認したい。
保証人になる前には、極度額の金額、保証の対象となる費用の範囲、契約期間と更新の扱いの3点を確かめる。これらは口頭ではなく契約書に書かれていることが前提になる。
家賃債務保証会社の保証との違い
法人が保証人となる家賃債務保証会社の保証には、個人向けの極度額の規律は適用されない。一方で保証会社は代位弁済した額を借主に求償するため、借主自身の負担が消えるわけではない。親族に頼むか保証会社を使うかは、保証人の負担上限と借主の支払総額の両面で比べる必要がある。
保証会社を使う場合でも、緊急連絡先として親族の氏名を求められることがある。緊急連絡先は支払いの責任を負わない点で、根保証の保証人とは立場がまったく異なる。
関連用語
繰り返し借りられる契約の上限額です。個人が根保証人になる契約では、極度額を定めないと効力が生じません。使っていない枠も他の借入れの審査で見られることがあります。
家賃保証は滞納保証や所有者向け賃料保証を指す。保証範囲と賃料改定条項の確認が必要。
保証会社が肩代わりしても債務は消えず、請求先が変わったうえに分割で返す権利まで失います。滞りそうな段階での相談が分かれ目になります。
肩代わりした側が取得する権利で、対象は元本だけでなく利息や遅延損害金も含みます。放置するほど請求額が膨らむ性質があります。
支払いを求められた保証人が、まず主たる債務者に請求するよう主張できる権利。民法第452条に定めがあり、連帯保証人には認められない。
制度・取引 の他の用語
🏷 関連タグ
⚠️ ご利用にあたって
本用語解説は情報提供を目的としており、特定の金融商品の購入を推奨するものではありません。投資判断は最終的にご自身の責任で行ってください。