「増収減益」とは
売上高は前の期より増えたのに、利益は減った決算のこと。売上の伸び以上に費用が増えたことを表す。
📌 投資判断のポイント
売上は伸びたのに利益が減った決算。原材料高を値上げで補えなかったのか、将来への投資を先に行ったのかで意味は大きく違うので、理由を確かめてから判断したい。
増収減益はどういう仕組み?
決算の内容を短く伝えるときに、売上(収)と利益(益)の増減を組み合わせて表す言い方の一つ。比べる利益は営業利益を指すことが多いが、経常利益や当期純利益で言う場合もあるため、どの利益かを確かめる必要がある。増収減益になる理由はさまざまで、原材料や人件費の上昇を値上げで補いきれなかった、値引きで売上を伸ばした、将来に向けた研究開発や広告、新しい店舗への投資を先に行った、といったケースがある。前の二つは稼ぐ力が弱っているサインになり得るが、最後の投資によるものは、将来の成長につながるかで評価が分かれる。
増収減益の具体例と注意点は?
売上高が100億円から110億円に増え、営業利益が8億円から6億円に減れば増収減益で、営業利益率は8%から約5.5%に下がる。株価は決算の数字そのものより、会社予想や市場の予想との差に反応することが多く、増収減益でも予想より良ければ買われることがある。理由が一時的な費用か、続く構造的な問題かを決算説明資料で確かめたい。
ほかの組み合わせ
売上と利益がともに増える増収増益、売上は減っても利益が増える減収増益、両方が減る減収減益と合わせて、決算の傾向を4つに分けて伝えるのが一般的である。新聞や決算速報の見出しで目にすることが多いが、組み合わせの名前だけで良し悪しを決めず、数字の幅と理由を確かめたい。
家計に置き換えると
収入が増えたのに貯金が減った、という家計の状態に似ている。昇給したぶん以上に住居費や教育費が増えていれば、増収減益の家計といえる。会社の場合と同じく、増えた支出が将来のための投資なのか、なんとなく膨らんだ費用なのかを分けて考えると、次に何を見直すべきかが見えてくる。決算を読むときも、増えた費用の中身を一つずつ確かめる姿勢が大切である。
なお、四半期ごとの決算では季節による売上や費用の偏りがあるため、増収減益かどうかは前年の同じ四半期と比べるのが基本である。直前の四半期と比べると、季節の影響を見誤ることがある。前の年に大きな特別利益があった反動で減益に見える場合もあるため、どの段階の利益で比べているかを最初に確かめる習慣をつけたい。
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