「不動産所得」とは
不動産所得とは、土地や建物の貸付けなどから生じる所得である。賃貸住宅や駐車場などの収入から必要経費を差し引いて計算し、原則として所得税の確定申告に関係する。物件の売却益である不動産譲渡所得とは、所得区分と税額計算の仕組みが異なるため、家賃収入と売却益を分けて管理する必要がある。
📌 投資判断のポイント
不動産所得は家賃などの収入から必要経費を差し引いた所得。現金収支とは一致しない点に注意。
📐 計算式・数値の目安
不動産所得 = 不動産収入の総額 - 必要経費
詳しい仕組み・意味
総収入金額には家賃、地代、更新料、礼金、返還不要の保証金などが含まれる。必要経費には固定資産税、損害保険料、修繕費、管理費、借入金利子、減価償却費など、賃貸事業に必要な支出を計上できる。元本返済や私生活分の支出は経費にならない。事業的規模かどうかにより、青色申告特別控除などの取扱いが変わる場合がある。
具体例・注意点
例えば年間家賃収入600万円、必要経費400万円なら、不動産所得は原則200万円となる。空室期間があっても固定資産税や借入金利子は発生し、現金収支と税務上の所得は減価償却費などにより一致しないことがある。赤字でも土地取得に対応する借入金利子部分は損益通算の対象外となる場合があるため、赤字なら必ず給与所得の税金が減ると考えないことが重要である。
投資判断での使い方
不動産所得を理解すると、家賃収入の大きさではなく税引後の利益と手残りを判断できる。所得税を抑えるためだけに赤字物件を買うのではなく、空室率、修繕費、元本返済、将来の売却税まで含めて確認したい。確定申告用の帳簿と投資判断用のキャッシュフロー表を分けて持つと、減価償却による節税効果と実際の資金余力を見誤りにくくなる。
関連用語
必要経費は収入を得るために必要な費用。経費にできることと、良い支出であることは別問題。
修繕費は通常の維持管理や原状回復の支出。税務区分と将来の修繕計画を分けて考えたい。
法定耐用年数は減価償却資産の取得価額を税務上何年で経費化するかを定める年数。実際の寿命とは異なる。
空室率は賃貸可能な部屋等のうち賃料を得られていない割合。計算定義と長期実績を確認したい。
NOIは実効総収入から物件運営費を引いた純営業収益。キャップレートとDSCRの基礎になる。
不動産利回りは家賃収入を基にした投資収益率で、yieldの一種。bond-yieldと異なり実物資産の収益に依存し、コストや空室リスクを考慮した実質ベースでの判断が重要となる。
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