「経常収支比率」とは
経常収支比率とは、会社のふだんの営業活動で入ってくる現金(経常収入)が、出ていく現金(経常支出)をどれだけまかなえているかを表す指標である。100%を上回っていれば、日々の商売で現金が増えている状態を示す。
📌 投資判断のポイント
ふだんの営業で入る現金が出ていく現金をどれだけまかなえるかを見る指標。100%を下回る状態が続くと、借入や手元資金で日々の支払いを補っていることになる。
経常収支比率はどういう仕組み?
計算は「経常収入÷経常支出×100」で行う。経常収入には売上代金の回収や受取利息など、経常支出には仕入代金や人件費、経費、支払利息の支払いなどが入る。損益計算書の利益は、売った時点で売上を計上するため、まだ回収していない代金も含まれる。経常収支比率は実際に動いた現金で見るため、利益は出ているのに資金が足りないという状態を見つけやすい。
主に中小企業の資金繰りの分析や、金融機関が返済能力を確かめる場面で使われる。キャッシュフロー計算書の営業活動によるキャッシュフローと考え方は近いが、計算の範囲や手順は使う人によって異なることがある。
経常収支比率の具体例と注意点は?
経常収入が1億2,000万円、経常支出が1億円なら、比率は120%になる。100%を下回る状態が続くと、ふだんの商売だけでは現金が減っていくため、借入や手元資金の取り崩しで穴埋めしていることになる。ただし、新しい店を出す準備で仕入れが一時的に増えた年など、事情によって一時的に下がることもある。数年の推移と、売掛金・在庫の増え方を合わせて見て、原因を確かめることが大切である。
関連用語
営業キャッシュフローは本業の現金創出力。利益が本当に現金化しているかを見る。
営業・投資・財務の3区分で現金の出入りを示す決算書。利益に現金の裏付けがあるかを確かめる道具で、利益が出ていても営業キャッシュフローが赤字なら売掛金や在庫の増え方を確認する。
流動資産÷流動負債で短期の支払い能力を示す指標。200%以上が理想、100%未満は資金繰り注意。ただし在庫が売れ残りなら数字ほど安全ではなく、適正水準は業種で大きく異なる。同業比較と、在庫を除く当座比率との併用で判断したい。
安全性を比率ではなく、何か月耐えられるかという時間で測れる点が使いどころ。ただし厚すぎる現金は資本効率を下げ、株主から還元を求められる材料にもなる。事業の振れ幅に見合った水準かどうかを、ネット有利子負債と併せて確認したい。
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