「売上高純利益率」とは
売上高純利益率は、売上高のうち、税金などをすべて差し引いた最終的な利益(当期純利益)がどれだけ残ったかを示す割合です。計算式は「当期純利益÷売上高×100」で、売上高当期純利益率とも呼ばれます。
📌 投資判断のポイント
当期純利益を売上高で割った割合で、売上から最終的にどれだけ利益が残ったかを示す。一時的な特別損益の影響を受けやすいため、営業利益率と並べて読むのが基本。
売上高純利益率はどういう仕組み?
損益計算書の利益は、売上総利益、営業利益、経常利益、税引前当期純利益、当期純利益と段階的に計算されます。売上高純利益率は、その最後の段階の利益を売上と比べたもので、株主にとって最終的にどれだけのもうけが残ったかを表します。連結決算では、親会社株主に帰属する当期純利益を使うのが一般的です。ROE(自己資本利益率)を分解すると、売上高純利益率×総資産回転率×財務レバレッジになるため、ROEの水準を読み解く入り口にもなります。
売上高純利益率の具体例と注意点は?
例えば、売上高が1,000億円で当期純利益が50億円なら、売上高純利益率は5%です。注意したいのは、この利益には工場の売却益や災害の損失など、一時的な特別利益・特別損失が含まれることです。純利益率が急に上がったときは、本業の稼ぐ力が上がったのか、一時的な利益なのかを、営業利益率と並べて確かめましょう。業種によって標準的な水準が大きく違うので、同業他社と比べるのが基本です。
売上高純利益率と営業利益率の違い
営業利益率は、本業でどれだけ稼いだかを示す割合で、営業利益÷売上高で計算します。売上高純利益率は、本業に加えて、利息の受け払い、一時的な利益や損失、税金まで差し引いた後の割合です。例えば、営業利益率が10%で売上高純利益率が2%の会社は、借金の利息が重いか、大きな特別損失が出たか、税負担が重いかのどれかが考えられます。逆に、営業利益率が3%なのに純利益率が8%なら、土地や株の売却益など本業以外の利益が押し上げている可能性があります。毎年安定して稼ぐ力を見るなら営業利益率、株主に最終的に残るもうけを見るなら売上高純利益率と、目的に応じて使い分けましょう。業種ごとの違いも大きく、薄利多売の小売業では1〜3%程度でも健全なことがあり、利益率の高いソフトウェア会社では20%を超えることもあります。数字の高さだけで良し悪しを決めず、その会社の業種で何%が普通なのかを先に確かめておくと、比べるときの判断を誤りにくくなります。過去5年ほどの推移も合わせて見ましょう。
関連用語
最終的に企業に残る純利益で、EPSの元となる最重要指標。税金や利息も含めた総合的な収益力を示すが、一時要因の影響には注意が必要。
売上に対する営業利益の割合で、企業の収益効率を示す指標。利益額ではなく比率で見ることで、企業の競争力が見えてくる。
売上に対する粗利の割合で、商品やサービスの付加価値の厚みを示す。高いほど価格競争に巻き込まれにくい。ただし販管費控除前のため営業利益率とは別物。業種をまたいだ単純比較は避け、同業・時系列で見るのが基本。
株主資本を使ってどれだけ効率よく利益を出したかを示す指標。企業の収益力の質を測る重要な指標で、PBRとも密接に関係する。
デュポン分解はROEの中身を見る分析法。高ROEの質を見極めるのに役立つ。
一度きりの売却益などを、本業のもうけと分けて示す欄。最終利益が増えていても、その理由がここにあるなら翌期は続かない可能性が高いため、経常利益の推移と並べて読みたい。
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