「特別利益」とは
本業とは関係なく、その期だけ臨時に生じた利益を損益計算書で区別して示す項目。経常利益の下に置かれる。
📌 投資判断のポイント
一度きりの売却益などを、本業のもうけと分けて示す欄。最終利益が増えていても、その理由がここにあるなら翌期は続かない可能性が高いため、経常利益の推移と並べて読みたい。
特別利益はどういう仕組み?
日本の会計基準では、毎期くり返し生じる損益と、たまたまその期に起きた損益を分けて表示する。特別利益は後者の利益側で、土地や建物など固定資産の売却益、長く持っていた投資有価証券の売却益、受け取った補償金や保険金、以前に計上した引当金の戻し入れなどが含まれる。経常利益の下で特別損失と差し引きされ、税引前当期純利益につながる。区分を分けるのは、継続的な稼ぐ力を表す経常利益と、一度きりの出来事を混ぜないためである。どこまでを臨時とみなすかは金額の大きさも考慮して会社が判断し、損益計算書の注記に内訳が書かれる。
特別利益の具体例と注意点は?
本業の利益が減っているのに、本社ビルの売却益で最終利益が増益になる決算は珍しくない。こうした年は見出しの「増益」だけで判断せず、特別利益を除いた経常利益の推移を確かめたい。持ち合い株式の売却益が数年続いている会社もあり、その場合は売れる株が残っているか、いつまで続くかを有価証券報告書の保有株式の記載で見ておくとよい。特別利益は翌年には消えるのが普通なので、翌期の利益予想と比べる癖をつけると読み違いが減る。
営業外収益との違い
営業外収益は、受取利息や受取配当金のように本業以外で毎期くり返し生じる収益で、経常利益に含まれる。特別利益は、その期だけの臨時の利益で、経常利益の外に置かれる。同じ有価証券の売却益でも、毎期の運用として売買しているなら営業外収益、長く持っていた株を一度に手放したなら特別利益、と扱いが分かれることがある。
決算書での読み方
例えば経常利益が5億円、特別利益が3億円なら、最終利益の約4割近くが一度きりの利益に支えられている計算になる。こうした年の利益をもとに株価の割安さを測ると、実力より割安に見えてしまう。PERなどを計算するときは、特別利益を除いた数字でも確かめておきたい。
会社が業績予想を出すときにも、特別利益の見込みを含めているかどうかで数字が変わる。決算説明資料では、特別利益を除いた「実質的な利益」を別に示す会社もあるので、どちらの数字で語られているかを確かめておくとよい。見出しの増益・減益だけで判断しないことが基本である。
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