「ノックイン」とは
仕組債や仕組預金で、参照する株価や指数が決められた水準(ノックイン価格)まで一度でも下がると、満期の償還条件が投資家に不利な方向へ切り替わる仕組み。
📌 投資判断のポイント
仕組債で参照株価などが決められた水準まで下がると、償還が株式や減額された金額に切り替わる条件。高めの利率はこのリスクを引き受ける対価になる。
ノックインはどういう仕組み?
代表例は、個別株に連動するEB債や、株価指数に連動する仕組債である。たとえば当初の株価を100として、ノックイン価格を60%(60)に設定した債券では、満期までに株価が一度も60以下にならなければ額面どおり現金で償還される。一度でも60以下に下がる(ノックインする)と、満期時の株価が当初価格を下回っていれば、現金の代わりに株式で償還されたり、下落率に応じて減らされた金額で償還されたりする。
判定の方法は商品ごとに違い、毎日の終値で見るもの、取引時間中の価格で見るもの、満期日だけで見るものがある。
ノックインの具体例と注意点は?
額面100万円、ノックイン価格60%の債券で、期間中に株価が55まで下がり、満期に70までしか戻らなかった場合、償還額は約70万円相当(株式で受け取る場合はその時点の時価)になる。受け取れる利率は高めに設定されていることが多いが、それはノックインのリスクを投資家が引き受けている対価である。
利益は利息に限られる一方、損失は株価の下落に応じて大きくなる、損益が非対称な商品だと理解しておきたい。
ノックアウトとの違い
ノックアウトは、株価が一定水準まで上がると早期に償還される条件を指し、多くの仕組債でノックインと組み合わされている。株価が上がれば早く償還されて高い利息を受け取る期間が短くなり、下がればノックインして元本が減る。上昇の恩恵は限られ、下落の痛みは大きいという組み合わせになる。
日本証券業協会は、個人に仕組債を勧誘する際の自主規制を強化しており、販売前に顧客の知識や経験、資産の状況に照らして適合性を確かめることを会員に求めている。購入を勧められたときは、どの程度の下落でノックインするのか、その水準まで下がった過去の頻度はどれくらいか、満期までの期間はどれだけか、の3点を最低限確かめたい。期間が長いほど、一度でも下落する確率は高くなる。
関連用語
参照する他社株が基準を下回ると、額面の現金ではなくその株式で償還される仕組債。利率が高い代わりに株価下落の損失をほぼそのまま負い、上昇の利益は利息と額面までに限られる。
日本以外の市場で発行される円建て・円払いの債券。為替リスクはないが、仕組債の形をとるものや流動性の低いものがあり、発行体と償還条件の確認が欠かせない。
couponは債券保有中に受け取る定期的な利息。bond-yieldとは違い、発行時に決まる約束の利率であり、債券の実際の利回りや安全性そのものを示す数字ではない。
credit-riskは、債券の利息や元本が約束どおり支払われない危険。高いcouponや高いbond-yieldは、この信用リスクの大きさを反映している場合が多い。
債券・金利 の他の用語
🏷 関連タグ
⚠️ ご利用にあたって
本用語解説は情報提供を目的としており、特定の金融商品の購入を推奨するものではありません。投資判断は最終的にご自身の責任で行ってください。