「ISSB」とは
ISSBとは、サステナビリティに関する情報開示の国際的な基準を作る国際サステナビリティ基準審議会のことです。国際会計基準(IFRS)を作っているIFRS財団のもとに、2021年11月に設立が発表されました。
📌 投資判断のポイント
IFRS財団のもとでサステナビリティ開示の国際基準を作る国際サステナビリティ基準審議会。2023年6月にIFRS S1とS2を公表した。
ISSBはどういう仕組み?
ISSBは2023年6月に最初の2つの基準を公表しました。全般的な開示の要求事項を定めたIFRS S1と、気候に関する開示を定めたIFRS S2です。会社が直面する気候変動などのリスクと機会が、将来の業績や資金繰りにどう影響しうるかを、投資家に向けて財務諸表と同じ時期に開示させる考え方です。気候についてはTCFDの提言の枠組みを引き継いでいます。
ISSBの具体例と注意点は?
IFRS S2では、温室効果ガスの排出量を、自社の直接の排出(スコープ1)、購入した電気などによる排出(スコープ2)、取引先などバリューチェーン全体の排出(スコープ3)に分けて示すことが求められます。ISSBの基準をそのまま使うか、自国向けに調整して取り入れるかは国ごとに決めるため、どの国でも同じ時期に義務になるわけではありません。
SSBJとの違い
ISSBは国際的な基準を作る組織で、日本ではサステナビリティ基準委員会(SSBJ)がISSBの基準をもとに日本向けの基準を作っています。日本の会社がどの基準に従うかは、金融庁の府令や有価証券報告書の記載のルールで決まります。国際の基準を作るのがISSB、それを日本の基準にするのがSSBJ、という役割分担です。
なぜ会計の世界でつくられたのか
サステナビリティ情報を、財務諸表と同じように比べやすく、信頼できる情報にするためです。会計基準を作ってきた組織のもとに置くことで、決算書と同じ報告の時期や、投資家にとって重要かどうかで開示を決める考え方をそろえやすくしています。
よくある誤解
「ISSBの基準ができたので世界中の会社に一斉に義務が掛かった」というのは誤解です。基準を作るのはISSBですが、使うことを義務づけるのは各国の当局です。日本では金融庁の府令によって、大きな会社から順に適用が始まる予定です。
関連用語
IASBが定める国際的な会計基準で、日本では2010年3月期から任意適用が可能。2022年8月末時点で267社が適用・適用予定で、のれんを償却しないなど日本基準と違う点がある。
ISSB基準をもとに日本のサステナビリティ開示基準を作るサステナビリティ基準委員会。2025年3月に基準を公表し、大規模なプライム上場会社から順に適用される予定。
気候変動が会社の財務に与える影響の開示を求めたタスクフォース。2017年にガバナンス・戦略・リスク管理・指標と目標の4つの柱を示し、2023年にISSBへ引き継いで解散した。
温室効果ガス排出量のうち、調達や輸送、販売した製品の使用など自社の外で起きる分を指す区分。15のカテゴリに整理され、多くの企業では排出の大半を占めるが、算定範囲や手法が企業ごとに違う
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