「逆イールド」とは
一言でいうと
短期金利が長期金利を上回る「異常な金利逆転」。過去の米国では発生から6〜18ヶ月以内に景気後退が訪れており、「最強の景気後退予告シグナル」と呼ばれる。
詳しい仕組み・意味
逆イールド(Inverted Yield Curve)は、通常「右肩上がり」のイールドカーブが逆転し、短期金利が長期金利を上回る状態(イールドカーブ全体の仕組みは「イールドカーブ」の項)。代表的な指標は「米国2年債利回り-10年債利回り」のスプレッドで、これがマイナスになると逆イールドと判定される。発生メカニズム:FRBが急速利上げを行うと短期金利が上昇する。一方、長期金利は市場が「将来の景気悪化→利下げ」を織り込んで低下する。この「短期高・長期低」のねじれが逆イールドを生む。歴史的信頼性:1950年以降の米国では、逆イールドが発生した後、例外なく景気後退が訪れている。ただし「発生=即景気後退」ではなく、6〜18ヶ月程度のタイムラグがある。
具体例・注意点
2022年3月から米2年債利回りが10年債利回りを上回り始め、同年7月には乖離が▲1%超という深刻な水準に到達。約2年間継続したが、2024年はソフトランディング成功との評価が広まり、「初の例外事例」となる可能性が議論された。注意点①:逆イールドは「タイミング予測ツール」ではない。株式市場は逆イールド発生後も上昇を続けることが多く、「逆イールドを見て即売り」は過去のデータと合わない。注意点②:逆イールドの「解消(スティープ化)」のタイミングが危険で、歴史的には逆イールドが解消し始める直前・直後に景気後退が始まるケースが多い。
📐 計算式・数値の目安
逆イールド判定: 2年債利回り − 10年債利回り < 0(スプレッドがマイナス)
超重要用語 — 投資家の必修単語
「逆イールド」の4文字が画面に現れたとき、歴史は常に警告を発してきた。それが今回も当たるかどうか——それは、時間だけが知っている。
図解・チャートで理解する
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