「継続企業の前提」とは
企業が当面のあいだ事業を続けることを前提に、決算書が作られているという考え方。
📌 投資判断のポイント
注記が付いたことと倒産が決まったことは別で、解消計画が機能して注記が外れる企業もある。見るべきは注記の有無そのものではなく、本文に書かれた資金繰りの手当てが実際に進んでいるかどうか。
詳しい仕組み・意味
会計は、企業が今すぐ清算されるのではなく将来にわたって存続することを暗黙の前提に置いている。この前提があるからこそ、固定資産を耐用年数にわたって減価償却したり、繰延税金資産を将来の利益と相殺できる資産として計上したりできる。前提が崩れれば、資産は処分価値で測り直す必要が出てくる。債務超過、営業キャッシュフローの継続的なマイナス、借入金の返済猶予、主要取引先の喪失といった、継続に重要な疑義を生じさせる事象があれば財務諸表に注記され、解消できない場合はゴーイングコンサーン注記として明示される。
具体例・注意点
2期連続の営業赤字と債務超過を抱える企業が、金融機関との交渉状況とともに継続企業の前提に関する注記を出す、というのが典型的な流れである。誤解しやすいのは、注記が付いたことと倒産が決まったことを同じに見てしまう点である。疑義があっても解消に向けた計画が合理的であれば企業は事業を続けるし、注記が外れる例も珍しくない。一方で注記の有無は貸し手や取引先の与信判断に直結し、資金調達コストを押し上げる。投資判断では、注記本文に書かれた解消策の中身とその進捗を継続的に確認することが要点になる。注記の有無は有価証券報告書や決算短信で確認でき、該当企業の一覧は取引所も公表している。
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