「分配可能額」とは
株式会社が配当や自己株式の取得として株主にお金を渡せる上限の額。会社法で決められており、これを超えて株主に配ることはできない。
📌 投資判断のポイント
株式会社が配当や自己株式の取得で株主に渡せるお金の上限。剰余金をもとに会社法で計算し、資本金や準備金は使えない。純資産が300万円未満なら配当はできない。
分配可能額はどういう仕組み?
会社法は、会社の財産が株主に配られ過ぎて、お金を貸している債権者が損をしないように、株主に渡せるお金に上限を設けている。分配可能額は、その他資本剰余金とその他利益剰余金を合わせた剰余金の額をもとに、自己株式の帳簿価額などを差し引いて計算する。資本金や資本準備金・利益準備金は剰余金に入らないため、配当には使えない。また、会社の純資産額が300万円を下回る場合は、剰余金の配当をすることができない。
分配可能額の具体例と注意点は?
分配可能額を超えて配当や自己株式の取得をした場合、受け取った株主や、その決定に関わった取締役などが会社に対してお金を返す責任を負うことがある。利益が出ていても、過去の赤字で利益剰余金がマイナスのままなら配当できないこともある。決算書の純資産の部を読むと、配当の余地がどれくらいあるかの見当がつく。
分配可能額と利益剰余金の違い
利益剰余金は貸借対照表に載る過去の利益の積み上げで、その中には配当に使えない利益準備金も含まれる。分配可能額は、会社法の計算で求める「株主に渡してよい上限」で、利益準備金や資本準備金は除き、その他資本剰余金を加え、自己株式の帳簿価額などを引いて求める。例えば利益剰余金が1億円あっても、そのうち2,000万円が利益準備金で、自己株式を3,000万円持っていれば、分配可能額は単純な計算では5,000万円程度まで小さくなる。実際には決算後の変動なども反映して細かく計算する。
決算書での見方
分配可能額そのものは決算書に直接は載らないが、単体の貸借対照表の純資産の部から見当をつけることはできる。その他資本剰余金とその他利益剰余金の合計から自己株式を引いた額が、おおよその目安になる。連結の利益が大きくても、配当の上限は親会社単体の数字で決まるため、子会社の利益を親会社に配当として集めないと、親会社の分配可能額が足りないこともある。また、のれんの額が大きい会社などでは、会社計算規則の定めにより分配可能額から差し引く額が生じることがあり、純資産の数字だけでは判断できない場合がある。
出典: e-Gov法令検索「会社法」
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企業の利益を株主に分配するインカムゲインの代表。配当利回り3〜5%台が日本の高配当株の目安。NISAを使えば配当も非課税になり、再投資による複利効果も狙える。
利益のうち配当せず社内に積み立てた累計額で、内部留保の中心。財務の安定を支えるが、会計上の累計であり同額の現金があるわけではない。着実な積み上げは収益力の証拠。ただし還元も投資もしなければ資本効率が低いと見られ、ROEと併せて評価したい。
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利益剰余金から配当するとき、減る剰余金の10分の1を積み立てる準備金。準備金の合計が資本金の4分の1に達するまで続き、配当できる額の計算から外れる。
純資産が1年でどう動いたかを原因別に示す財務諸表。利益剰余金の減少は赤字とは限らず、配当や自己株式取得といった株主還元の結果であることもあります。
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