「みなし贈与」とは
贈与契約を結んでいなくても、実質的に財産を無償で受け取ったのと同じ経済的利益があれば、贈与を受けたものとして贈与税を課すしくみ。相続税法第5条から第9条に類型が定められている。
📌 投資判断のポイント
贈与契約がなくても、無償で財産を受け取ったのと同じ利益があれば贈与として課税するしくみ。保険金、低額譲受、借金の免除などが代表例。
みなし贈与はどういう仕組み?
贈与は本来、あげる側ともらう側の合意で成り立つ契約である。しかし契約の形を取らずに財産を移せば贈与税がかからないとすると、課税の公平が保てない。そこで法律は、一定の場面を贈与とみなして課税する。
主な類型は、自分が保険料を負担していない生命保険金を受け取った場合、著しく低い価額で財産を譲り受けた場合、借金を免除してもらったり肩代わりしてもらったりした場合である。これらのほか、対価を支払わずに利益を受けた場合全般を対象とする規定もある。
みなし贈与の具体例と注意点は?
父が保険料を負担し、母を被保険者、子を受取人とする契約で母が亡くなった場合、子が受け取る保険金は贈与税の対象になる。保険料の負担者と被保険者が同じで、その人が亡くなった場合は相続税の対象になる。契約者・被保険者・受取人の組み合わせで課税される税目が変わるため、加入時に確認しておきたい。
親が子の住宅ローンを繰上返済で肩代わりした場合も、子は返済額に相当する利益を受けたものとして贈与税の対象になる。暦年課税の基礎控除110万円を超える部分に課税される。
名義預金との違い
子の名義で親が預金をしていても、子がその存在を知らず、通帳や印鑑を親が管理しているなら、それは贈与ではなく親の財産として扱われ、相続時に親の相続財産に含まれる。みなし贈与は財産が実際に移った場面の課税であり、名義だけを変えた預金とは判断の軸が異なる。
みなし贈与として課税される場合も、通常の贈与と同じく暦年課税か相続時精算課税で税額を計算し、翌年2月1日から3月15日までに申告する。夫婦や親子の間で生活費や教育費をその都度直接支払う分は、通常必要と認められる範囲なら贈与税がかからない。ただし、生活費の名目で受け取ったお金を預金したり投資にあてたりすると、その部分は贈与税の対象になる。
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