「タックスヘイブン対策税制」とは
実体のない海外子会社に利益をためて日本の税負担を減らす行為に対し、その所得を日本の親会社の所得に合算して課税する制度です。
📌 投資判断のポイント
実体のない海外子会社にためた所得を日本の親会社の所得に合算して課税する制度。租税負担割合がペーパー・カンパニー等は27パーセント、それ以外は20パーセント以上なら適用が免除される
詳しい仕組み・意味
正式には外国子会社合算税制と呼ばれます。財務省の説明では、外国子会社等がペーパー・カンパニー等である場合、または経済活動基準のいずれかを満たさない場合に、その所得に相当する金額を内国法人等の所得とみなして合算課税します。経済活動基準は、主たる事業が株式の保有等でないことを求める事業基準、本店所在地国に事務所等を有することを求める実体基準、その国で事業の管理や支配を自ら行っていることを求める管理支配基準などで構成されます。租税負担割合が一定以上であれば適用が免除され、その水準はペーパー・カンパニー等は27パーセント、それ以外の外国子会社等は20パーセントとされています。基準を満たす会社でも、利子や配当などの受動的所得は部分的に合算される仕組みがあります。
具体例・注意点
低税率国に登記だけの会社を置き、知的財産の使用料を集めても、実体がなければ日本側で合算課税されます。逆に、現地に人と設備があり自ら事業を回している会社であれば、税率が低いだけで直ちに合算されるわけではありません。判定は毎期必要で、決算書や現地の税額を示す書類の保存も求められます。合算された所得に現地で課された税は、二重課税を避けるため一定の範囲で控除できます。海外子会社を持つ企業の実効税率を読むときは、この制度の影響を織り込んで見る必要があります。
関連用語
国外の関連会社との取引価格を、第三者どうしなら成立した価格に引き直して課税所得を計算する制度。利益を低税率国へ移す行為に対処する一方、相手国と課税が重なれば二重課税になるため相互協議で調整する
外国企業がその国に持つ支店や工場などの拠点で、事業所得への課税権が生じるかどうかの分かれ目になる概念。支店・建設工事・代理人の三類型が基本で、準備的で補助的な活動だけの場所は除かれる
外国税額控除は海外配当の二重課税を調整する制度。米国株投資家の検索需要が高い。
租税条約に沿わない課税や国際的な二重課税が生じたときに、二国の税務当局が話し合って解決する手続。日本では国税庁の相互協議室が窓口で、移転価格課税や恒久的施設の認定をめぐる争いが主な対象になる
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