「キャッチアップ拠出」とは
米国の退職口座で、50歳以上の人だけが通常の上限に上乗せして積み立てられる仕組み。老後が近づいてから積み立てを「追い上げる(キャッチアップ)」ための特別枠である。
📌 投資判断のポイント
米国の退職口座で、50歳以上だけが通常の上限に上乗せできる特別枠。2026年は401(k)で8,000ドル、IRAで1,100ドルで、401(k)の60〜63歳は1万1,250ドルに広がる。日本のiDeCoやNISAには年齢による上乗せ枠はない。
キャッチアップ拠出はどういう仕組み?
401(k)やIRAには、1年に積み立てられる額の上限がある。若いころは子育てや住宅ローンで積み立てに回す余裕がなく、50代になってようやく余裕が出る人も多い。そこで、その年の末までに50歳になる人には、通常の上限とは別に追加の枠が認められている。上乗せ枠は401(k)とIRAで別々に決まっており、金額も違う。さらに近年の制度改正で、401(k)などでは60〜63歳の人の上乗せ枠が広げられた。
キャッチアップ拠出の具体例と注意点は?
2026年の数字では、401(k)の通常の上限2万4,500ドルに対し、50歳以上の上乗せ枠は8,000ドルで、合計3万2,500ドルまで積み立てられる。60〜63歳は上乗せ枠が1万1,250ドルになる。IRAは通常の上限7,500ドルに対して、50歳以上の上乗せ枠が1,100ドルである。いずれも物価に合わせて見直されるため、毎年の公表値を確認したい。上乗せ枠はあくまで「積み立てられる上限」であり、使うかどうかは本人の家計次第である。
日本の制度との違い
日本のiDeCoやNISAには、年齢によって積立枠が広がる仕組みはない。iDeCoの掛金の上限は働き方や勤務先の年金制度で決まり、NISAの年間投資枠も年齢に関係なく同じである。日本で老後資金を後から追い上げたい場合は、年齢による特別枠ではなく、NISAの枠をどれだけ使うか、iDeCoに加入できる期間をどう延ばすかで考えることになる。
上乗せ枠がある背景には、米国では老後の生活費を公的年金だけでまかなうのが難しく、勤務先の制度と個人の積み立てが大きな柱になっているという事情がある。50代の数年間に上乗せ枠を使い切るかどうかで、退職時の残高に差が出やすい。
出典: IRS「401(k) limit increases to $24,500 for 2026, IRA limit increases to $7,500」
関連用語
米国の会社員が給与天引きで積み立てる勤務先経由の年金制度。2026年の本人積立の上限は2万4,500ドルで、50歳以上は8,000ドル上乗せできる。会社が積立額に応じて上乗せするマッチングが付くことが多い。
米国の個人退職口座のうち、税金を払ったお金で積み立て、条件を満たした引き出しを非課税にする型。2026年の積立上限は年7,500ドルで、所得が一定額を超えると直接は積み立てられない。
掛金全額所得控除・運用益非課税・受取時優遇の「三重節税」が特長の老後専用積立制度。NISAと異なり原則60歳まで引き出し不可のため、緊急予備資金を確保した上で活用する。
投資利益にかかる約20%の税金がゼロになる国の制度。新NISAは年間360万円・生涯1,800万円の非課税枠を持ち、長期運用の税優遇差額は数百万〜数千万円規模になる。
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