「満期一括償還」とは
債券の元本を、満期日にまとめて全額返す償還方法。国債や多くの社債はこの方法をとり、債券の償還方法としては最も一般的な形である。
📌 投資判断のポイント
債券の元本を満期日にまとめて全額返す償還方法。国債や多くの社債がこの形をとり、受取額の予定が立てやすい一方、満期前に売ると市場価格次第で額面を下回ることがある。
満期一括償還はどういう仕組み?
投資家は満期まで定期的に利息を受け取り、満期日に額面金額が一度に返ってくる。途中で元本が減らないので、債券の利回りや価格変動の大きさを計算するときの基本の形になっている。発行体の側は、満期日に多額の返済資金を用意する必要があり、新しい債券を発行して返済に充てる借換えを行うことも多い。
国債の場合、個人向け国債を含めて満期一括償還が基本で、利付国債であれば年2回の利払いを受けながら満期を待つ。満期一括償還の債券を、満期の異なる複数の銘柄に分けて保有すると、毎年のように元本が戻ってくる形を自分でつくることができる。満期をはしごのように並べるこの方法は、ラダー型と呼ばれる。
満期一括償還の具体例と注意点は?
額面100万円・利率年1%・期間5年の債券なら、毎年1万円ずつ利息を受け取り、5年後に100万円が返ってくる。受取額の予定が立てやすい一方、満期前に売る場合はその時点の市場価格で売ることになり、金利が上がっていれば100万円を下回ることがある。また、発行体が満期までに経営破綻すれば元本が戻らないおそれがある。
定時償還との違い
定時償還は満期より前から決まった額ずつ元本を返していく方法で、残る元本が年々減っていく。満期一括償還は満期まで元本がそのまま残るため、発行体の返済能力を満期時点で問われる度合いが大きい。同じ期間の債券でも、満期一括償還のほうが金利変動による価格の動きが大きくなりやすい。
満期一括償還は、発行体の資金繰りの面では、満期日に返済資金がそろわなければ債務不履行になる、という意味でもある。国や大企業は借換債を発行して返済資金を調達することが多く、金利が上がる局面では借換えのたびに利払いの負担が増える。投資家の側からは、満期前の売却か、満期まで持ち切るかを、購入時に決めておくことが受取額の見通しを立てる近道になる。
個人向け国債の変動10年は、発行から1年を経過すれば中途換金でき、直前2回分の利子相当額が差し引かれる。満期一括償還の債券でも、こうした中途換金の条件は銘柄ごとに異なる。
満期日が休日の場合は翌営業日に償還されるのが一般的である。
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