「社債発行費」とは
社債発行費とは、会社が社債を発行するときにかかる費用のことです。証券会社に払う手数料や、広告費、目論見書の印刷代などが含まれます。
📌 投資判断のポイント
社債を発行するときにかかる手数料や広告費など。支払時に費用にするのが原則だが、繰延資産として償還までの期間で費用にする方法も認められている。
社債発行費はどういう仕組み?
会計では、支払ったときに費用にするのが原則です。ただし、その効果が社債の期間に及ぶと考えて、繰延資産として計上し、社債を返すまでの期間にわたって少しずつ費用にすることも認められています。一度に費用にするか分けて費用にするかで、各期の利益の見え方が変わります。損益計算書では一般に営業外費用として扱われ、本業のもうけである営業利益には影響しません。
社債発行費の具体例と注意点は?
例えば期間5年の社債を発行し、発行費が5,000万円かかったとします。繰延資産にして均等に費用にするなら、毎年1,000万円ずつです。利息とは別のコストなので、実際の資金調達の負担は、表面の利率より少し重くなります。発行費を含めて考えた実質の負担を比べると、銀行借入との違いが分かりやすくなります。なお、繰延資産は売却して現金に変えられるものではないので、資産の中身を読むときには、換金できる資産とは分けて考えます。
社債利息との違い
社債利息は、社債を借りている間に毎年払い続ける費用です。社債発行費は、発行するときに一度だけかかる費用です。どちらも資金調達のコストですが、発生の時期が違います。発行の回数が多い会社ほど、発行費の負担が積み重なるので、一度に大きく調達するか、少しずつ調達するかの判断にも関わります。
読むときのポイント
会社が繰延資産の処理を選ぶと、その期の利益は高く出ますが、翌期以降に費用が残ります。例えば5,000万円をその期に全額費用にすれば利益は5,000万円減りますが、5年で分ければ1,000万円の減少で済みます。処理の方法は決算書の注記に書かれているので、会社を比べるときは確かめましょう。会計の取り扱いは企業会計基準委員会の実務対応報告で示されています。
よくある誤解
「繰延資産は売れる資産だ」というのは誤解です。支出の効果を複数の期に分けるための会計上の項目で、売却して現金にできるものではありません。財務の安全性を見るときは、純資産からこの分を差し引いて考える読み方もあります。
出典: 企業会計基準委員会
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