訂正報告書

制度・取引
よみ:ていせいほうこくしょ
監修:所得向上委員会 編集部(編集責任者:加藤 寛) 編集方針
🗂 制度・取引を理解する ★★ 標準

「訂正報告書」とは

すでに提出した有価証券報告書などの開示書類に、訂正すべき内容が見つかったときに提出する書類のこと。

📌 投資判断のポイント

提出済みの有価証券報告書などに誤りや重要な変更が見つかったときに出す書類。過去の利益を何年分も直す訂正は、不適切な会計処理の合図であることが多い。

訂正報告書はどういう仕組み?

金融商品取引法では、有価証券報告書や四半期・半期の報告書などに記載すべき重要な事項の変更や、内容の誤りが見つかった場合、会社は訂正報告書を提出しなければならない。会社が自ら気づいて出す場合のほか、当局から提出を命じられる場合もある。訂正報告書はEDINETで元の書類とともに公開され、どの箇所をどう直したかが分かるようになっている。

訂正報告書の具体例と注意点は?

訂正の中身は、単純な誤字や記載漏れから、過去の決算の数字の修正まで幅広い。誤字程度なら影響は小さいが、何年分もの売上や利益を直す訂正は、不適切な会計処理が見つかった合図であることが多い。訂正報告書が出たときは、訂正の理由と、利益や純資産がどれだけ変わったかを確かめたい。あわせて内部統制報告書の訂正が出ていないかも見ておくとよい。

訂正届出書・臨時報告書との違い

株式などを新しく発行するときに出す有価証券届出書を直すのは「訂正届出書」で、訂正報告書とは別の書類である。また、大きな災害や代表者の交代など、決算とは別のタイミングで起きた重要な出来事を知らせるのは「臨時報告書」で、誤りを直すための書類ではない。訂正報告書は、あくまで提出済みの報告書の中身を正すためのものである。

数値でみる

有価証券報告書は、事業年度が終わってから3か月以内に提出することが金融商品取引法で定められている(第24条)。訂正報告書の提出は同法第24条の2などに定めがあり、重要な事項について虚偽の記載がある報告書を出した場合は、課徴金や罰則の対象になることもある。

出典: e-Gov法令検索「金融商品取引法」

投資家が気をつけたいこと

訂正報告書は、EDINETで元の報告書と同じ会社の書類一覧に並ぶ。保有している会社や投資を考えている会社で訂正報告書が出たら、表紙の「訂正の理由」をまず読むとよい。過年度の決算の訂正であれば、利益や純資産がどれだけ変わったか、原因は何か、再発を防ぐ仕組みが示されているかを確かめる。訂正が何度も続く会社は、内部の管理体制に問題を抱えている可能性があるため、慎重に判断したい。

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