「会計基準」とは
財務諸表をどう作るかを定めた共通のルール。何をいつ売上にするか、資産をいくらで評価するか、何を開示するかなどを決めている。
📌 投資判断のポイント
財務諸表の作り方を定めた共通ルール。日本の上場会社は日本基準・米国基準・IFRS・修正国際基準の4つから選べ、基準が違えばのれんの扱いなどで利益の額も変わる。
会計基準はどういう仕組み?
会社ごとに数字の作り方が違えば、他社との比較も過去との比較もできない。会計基準はそれを防ぐためのルールで、日本では民間の企業会計基準委員会(ASBJ)が日本基準を開発している。日本の上場会社が連結財務諸表に使える基準は、日本基準、米国会計基準、国際会計基準(IFRS)、日本版の修正国際基準(JMIS)の4つが並存している。金融庁はIFRSを任意で適用する企業の拡大を促す方針を示しており、2022年8月31日時点でIFRSを適用済み・適用予定の会社は267社、上場会社の時価総額に占める割合は45.6%だった。
会計基準の具体例と注意点は?
同じ会社でも、適用する会計基準が変わると利益の額が変わることがある。たとえば買収で生じたのれんは、日本基準では一定期間で償却して費用にするが、IFRSでは償却せず、価値が下がったときに減損する。基準の異なる会社を比べるときは、どの基準で作られた数字かを有価証券報告書で確かめる。
法律・税法との違い
会計基準は投資家などへの情報提供のためのルールで、税金を計算するための税法とは目的が違う。そのため、会計上の利益と税務上の所得は一致しないことが多い。
有価証券報告書での確かめ方
どの会計基準を使っているかは、有価証券報告書の連結財務諸表の作成方法を説明する部分や、決算短信の冒頭で確認できる。決算短信には「会計基準の選択に関する基本的な考え方」を書く欄があり、将来IFRSに移る予定があるかどうかもここでわかる。会社が会計方針を変更した年は、過去の数字との比較に注意が必要で、変更の内容と影響額が注記に記載される。5年分の推移を見るときに数字の連続性が途切れていたら、まず会計方針の変更がなかったかを確認するとよい。
会計基準そのものも、取引の多様化に合わせて改正が続いている。新しい基準が適用される年は、注記に影響額が書かれることが多い。
関連用語
IASBが定める国際的な会計基準で、日本では2010年3月期から任意適用が可能。2022年8月末時点で267社が適用・適用予定で、のれんを償却しないなど日本基準と違う点がある。
損益計算書・貸借対照表・キャッシュフロー計算書などを含む、外部の人に会社の成績と財産を伝える書類一式。会計基準に沿って作られるため、他社や過去の年度と比較できる。
有価証券報告書は企業分析の一次情報。リスクや事業構造まで確認できる。
会計士が財務諸表の適正性について述べた意見。無限定適正・限定付適正・不適正・意見不表明の4種類があり、意見が変わったときは事業の異変を示す合図です。
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