「前年同期比」とは
ある期間の売上や利益などを、前の年の同じ期間と比べた増減の割合のこと。四半期の決算や月次の売上を読むときによく使われる。
📌 投資判断のポイント
売上や利益を前の年の同じ期間と比べた増減の割合。季節の影響を除いて比べられる一方、前の年に特別な事情があると増減が大きく見えやすい。
前年同期比はどういう仕組み?
例えば7〜9月の売上を前年の7〜9月と比べるのが前年同期比である。直前の4〜6月と比べる方法(前期比)もあるが、小売りなら年末商戦、エアコンなら夏というように、多くの業種では季節によって売上の大きさが変わる。同じ季節どうしを比べる前年同期比なら、こうした季節の影響を除いて、実力が伸びているかどうかを見やすい。決算短信や月次の営業報告でも、多くの会社がこの比較を載せている。
前年同期比の具体例と注意点は?
前の年の同じ期間に一時的な落ち込みがあった場合、今年は大きく伸びたように見えることがある。逆に前の年が特別に良かった場合は、減少に見えやすい。数字が大きく動いたときは、前の年に何があったかを確かめたい。決算期の変更や会社の買収があった年は、比べる中身そのものが変わっているため、会社の説明もあわせて読む必要がある。
前期比との違い
前期比は直前の期間と比べる方法で、4〜6月と7〜9月を比べるような使い方をする。変化を早くとらえられる一方、季節の影響をそのまま受ける。前年同期比は1年前の同じ期間と比べるので、季節の影響は除けるが、変化に気づくのが遅れることがある。両方を見比べると、一時的な動きか流れの変化かを見分けやすい。
数値でみる
7〜9月の売上が110億円、前年の7〜9月が100億円なら、前年同期比は10%の増加になる。直前の4〜6月が120億円だった場合、前期比では約8%の減少に見えるが、夏に売上が落ちやすい業種なら、前年同期比の伸びのほうが実力をよく表していることがある。
投資家が気をつけたいこと
前年同期比の数字は、決算短信の1ページ目に大きく載ることが多く、ニュースの見出しにもなりやすい。ただし、伸び率だけを見ると実際の金額の大きさを見落としやすい。売上が10億円から12億円になるのも、1,000億円から1,200億円になるのも同じ20%増である。また、為替の動きで海外の売上が円換算で膨らんでいる場合もあるので、会社が示す為替の影響を除いた伸び率もあわせて確かめたい。月次の売上を公表している小売りや外食の会社では、既存店だけの前年同月比も示されることが多く、新しい店を出した効果を除いた実力を見るのに役立つ。
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