アンダーリアクション

相場心理
よみ:あんだーりあくしょん
監修:所得向上委員会 編集部(編集責任者:加藤 寛) 編集方針
🗂 売買タイミングを考える ★★ 標準

「アンダーリアクション」とは

新しい情報に対して株価が十分に反応せず、本来の水準へ時間をかけて少しずつ近づいていく現象。日本語では「過小反応」と呼ばれ、市場がすべての情報を即座に価格へ織り込むという考え方と食い違う代表的な例とされる。

📌 投資判断のポイント

新しい情報に株価が十分反応せず、時間をかけて本来の水準へ近づく現象。決算発表後に株価が同じ方向へ動き続けるドリフトが代表例とされる。

アンダーリアクションはどういう仕組み?

投資家は、自分がすでに持っている見方に固執し、新しい情報を受け入れるのが遅れがちである。決算で予想を上回る利益が発表されても、「一時的なものだろう」と判断して評価を十分に引き上げない。その結果、良い知らせの後も株価がじわじわと上がり続け、悪い知らせの後は下がり続ける。

代表的な証拠が、決算発表後に株価が同じ方向へ動き続ける「決算発表後ドリフト」である。1968年のボールとブラウンの研究で指摘され、1989年のバーナードとトーマスの研究では、予想外の利益が出た企業の株価が発表後およそ60営業日にわたって同じ方向へ動く傾向が示された。

アンダーリアクションの具体例と注意点は?

利益が市場予想を大きく上回った会社の株価が、発表当日に5%上がった後も、数週間かけてさらに上昇する、といった形で表れる。ただし、こうした傾向は広く知られるにつれて小さくなりやすく、売買の手数料や税金を差し引くと利益を得るのは容易ではない。過去の研究結果が今後も同じように続くとは限らない点に注意が必要だ。

オーバーリアクションとの違い

オーバーリアクション(過剰反応)は、情報に対して株価が行き過ぎて動き、後から逆方向に戻る現象を指す。数年単位で大きく下がった銘柄がその後に持ち直すといった逆張りの根拠になる。一般に、短期から中期ではアンダーリアクションによって値動きが続くモメンタムが生まれ、長期ではオーバーリアクションの修正が起きやすいと説明される。

アンダーリアクションが起きる理由としては、投資家の注意力の限界も挙げられる。多数の銘柄の決算が同じ日に集中すると、一つ一つの情報を吟味する時間が足りず、反応が遅れやすいという研究がある。週末をはさむ金曜日の発表で反応が鈍くなりやすいとの指摘もある。個人投資家にとっては、決算発表の当日に飛びつくよりも、発表の内容を確かめてから判断しても遅すぎない場合がある、という示唆として受け止めるのが穏当だろう。市場の効率性をめぐる議論では、こうした現象が残り続けるかどうかが今も検証の対象になっている。

関連用語

相場心理 の他の用語

🏷 関連タグ

行動ファイナンス 過小反応 決算 モメンタム

RECOMMENDED COURSE

この用語を、講座で体系的に学ぶ

意味だけでなく、投資判断にどう使うかまで専門家から学べます。

講座を見る →

⚠️ ご利用にあたって

本用語解説は情報提供を目的としており、特定の金融商品の購入を推奨するものではありません。投資判断は最終的にご自身の責任で行ってください。

講座を見る → 無料ガイドを受け取る