「国庫短期証券」とは
日本政府が発行する期間1年以内の割引債で、英語ではTreasury Discount Bills、略してT-Billと呼ばれます。2009年2月に、資金繰りのための政府短期証券と、割引短期国債を統合して発行が始まりました。
📌 投資判断のポイント
日本政府が発行する期間2か月から1年の割引債で、T-Billとも呼ばれる。2009年2月に政府短期証券と割引短期国債を統合して誕生し、金融機関の入札で発行される短期金利の目安。
国庫短期証券はどういう仕組み?
期間は2か月、3か月、6か月、1年の4種類です。利息は付かず、額面より低い価格で発行され、満期に額面で償還されます。発行価格と額面の差が投資家の収益になる仕組みです。
発行は財務省の入札で行われます。価格競争入札に加え、国債市場特別参加者と呼ばれる金融機関向けの非価格競争入札もあり、主な買い手は銀行や証券会社、日本銀行などの機関投資家です。短期の安全な運用先として、短期金融市場の金利の目安にもなっています。
国庫短期証券の具体例と注意点は?
財務省の告示によると、2026年7月13日に発行された第1393回の国庫短期証券は、償還期限が同年10月13日の3か月物でした。発行価格は額面100円につき99円76銭以上で、最低額面金額は5万円、発行額は2つの入札方式の合計で約3兆8,000億円です。100円で償還されるので、99円76銭で買えば約3か月で24銭の収益になり、年率に直すとおよそ0.95%の水準です。
日本銀行の政策金利が変わると、国庫短期証券の利回りはすぐに反応します。2024年3月にマイナス金利政策が解除される前は、利回りがマイナスになる時期もありました。
米国のT-Billとの違い
米国の財務省短期証券(T-Bill)も同じく1年以内の割引債ですが、米国では個人も財務省のサイトなどで直接購入できます。日本の国庫短期証券は入札参加者が金融機関に限られ、個人が資産形成で使う国債は、別に用意された個人向け国債が中心です。
国庫短期証券は、国の歳入と歳出の時期のずれを埋めたり、外国為替資金特別会計の資金を手当てしたりするために発行されます。償還期間が短いため、金利の変化で価格が動くリスクは長期の国債に比べて小さく、金融機関が手元の資金を一時的に置いておく先として使われています。
関連用語
米財務省短期証券(T-Bill)は、満期1年以内の米国債。短期金利の代表的な運用先で、金融市場の安全資産として機能する。
政府が発行する債券で、信用力が高く安定収益が特徴。金融市場の基準金利としても重要な役割を持つ。
利息がない代わり額面より安く発行され満期に額面で償還される債券。差額が利益で、途中利払いがないぶん自動的に複利運用となる。金利変動への感応度が同満期の利付債より大きく、金利低下で大きく値上がり、上昇で大きく値下がりする。
金融機関が1日だけ資金を貸し借りする際の超短期金利で、金利全体の起点となる存在。政策に最も近い金利の一つとして重要である。
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