流通株式比率

株式投資
よみ:りゅうつうかぶしきひりつ
監修:所得向上委員会 編集部(編集責任者:加藤 寛) 編集方針
🗂 株価・企業を分析する ★★ 標準

「流通株式比率」とは

流通株式比率は、上場株式数のうち、市場で売買される可能性が高い「流通株式」が占める割合です。東京証券取引所は上場維持基準の一つとして市場区分ごとに下限を定めており、プライム市場は35%以上、スタンダード市場とグロース市場は25%以上です。

📌 投資判断のポイント

上場株式数のうち、大株主や役員、自己株式などを除いた市場で売買されやすい株式の割合。東証の上場維持基準で、プライム市場は35%以上が求められる。

流通株式比率はどういう仕組み?

流通株式は、上場株式数から、上場株式数の10%以上を持つ株主の株式、役員などが持つ株式、自己株式、国内の銀行・保険会社・事業法人などが持つ株式を除いたものです。ただし、投資信託や年金信託に組み入れられた株式や、純投資目的で5年以内の売買実績がある株式などは流通株式に含められます。流通株式比率は「流通株式数 ÷ 上場株式数(自己株式を含む)」で計算します。

流通株式比率の具体例と注意点は?

プライム市場の上場維持基準は、流通株式比率35%以上のほか、流通株式数2万単位以上、流通株式時価総額100億円以上です。2022年4月の市場区分の見直しで導入された基準で、親会社や創業家、取引先が株式の多くを持つ企業は、政策保有株式の売却や売出しで比率を上げる必要に迫られることがあります。基準を満たさない状態が続くと、改善期間を経て上場廃止になる場合があります。

浮動株比率との違い

浮動株比率は、株価指数の算出などで使われる、市場で実際に売買されやすい株式の割合で、指数会社などが独自の基準で算出します。流通株式比率は東証の上場規程で定義された上場維持の判定基準で、除外する株主の範囲が明確に決められています。似た考え方ですが、目的と定義の作り手が異なります。

投資家にとっての意味

流通株式比率が低い銘柄は、市場で売買できる株が少ないため、まとまった注文で株価が大きく動きやすくなります。また、株価指数への組み入れ比率も小さくなりやすく、指数に連動する投資信託の買いが入りにくくなります。上場維持基準を満たしていない企業は、改善に向けた計画を開示する必要があり、その内容は東証のウェブサイトで確認できます。

出典: 日本取引所グループ「上場維持基準(プライム市場)」、日本取引所グループ「上場維持基準の詳細(流通株式)」

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