現状維持バイアス

相場心理
よみ:げんじょういじばいあす
🗂 売買タイミングを考える ★★ 標準

「現状維持バイアス」とは

変えたほうが有利だとわかっていても、いまのままでいることを選んでしまう心の働きです。

📌 投資判断のポイント

変えたほうが有利だとわかっていても、比較を先送りして現状を続けてしまう働きです。意志ではなく手順で打ち消すもので、見直す日をあらかじめ決めておく方法が現実的です。

詳しい仕組み・意味

人は、行動して損をした場合の後悔を、何もせずに損をした場合の後悔より重く感じます。そのため、変更にともなう不確実さを実際以上に大きく見積もり、比較そのものを先送りします。選択肢が多いときや、比較に手間がかかるときほどこの働きは強くなります。加入したまま使っていない保険、条件の悪い口座に置いたままの資金、初期設定のまま見直していない年金の運用商品などは、いずれもこの働きの結果として残っているものです。積極的に選んだ結果ではありません。制度の側でも、加入を初期状態にすると加入率が大きく上がることが知られており、既定の設定が持つ力の裏返しでもあります。

具体例・注意点

打ち消し方は、意志の強さではなく手順に頼ることです。見直す日をあらかじめ決めておく、いまの契約をいったん白紙にしたうえで同じものを選び直すかを問う、比較する項目を三つに絞る、といった方法が有効です。逆に、この働きを利用して解約の手続きを煩雑にしている商品もあります。手続きの面倒さそのものが判断材料になっている場合は、それに気づくことが最初の一歩になります。年に一度、契約の一覧を作って残す価値と手間を並べて書き出すだけでも、先送りしていたものが表に出てきます。判断を変えるのではなく、判断する場を作ることが要点です。

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