特定路線価

制度・取引

よみ:とくていろせんか

「特定路線価」とは

一言でいうと

路線価地域にありながら路線価が付いていない道路だけに接する宅地を評価するため、税務署長が個別に設定する1平方メートル当たりの価額です。相続税・贈与税申告の土地評価で用います。

詳しい仕組み・意味

評価が必要な人は、納税地を所轄する税務署長へ特定路線価設定申出書を提出できます。設定されると、その道路に接する対象宅地について特定路線価を通常の路線価とみなし、奥行価格補正などを行って評価します。申出をすれば希望額が採用される制度ではなく、道路の幅員、接続する路線価、周辺状況などを税務署が確認します。また、路線価のない道路に面していても、既存路線価を基に評価することが合理的な場合などは、必ず設定されるとは限りません。

具体例・注意点

特定路線価28万円、奥行価格補正率1.00、地積300平方メートルなら、基本評価は28万円×1.00×300=8,400万円です。設定後は、その私道だけに接する複数宅地が同じ特定路線価で評価対象になる場合があります。一方、別の路線価道路にも接する土地へ機械的に側方路線影響加算を行うとは限りません。公図、地積測量図、道路幅員、接続道路、利用者を確認し、特定路線価と無道路地評価のどちらが適切かを見分けます。

投資判断での使い方

路線価のない私道沿い物件は、相続税評価だけでなく接道、再建築、通行・掘削承諾が価格を左右します。まず路線価図、公図、登記事項証明書、自治体の道路台帳、現況写真をそろえ、税務署または税理士へ申出の要否を確認しましょう。投資判断では設定後の税務評価、実勢価格、建築可能性、売却期間を別々に試算します。申告期限から逆算して早めに申し出ることが具体的なCTAです。

📐 計算式・数値の目安

基本評価額 = 特定路線価 × 奥行価格補正率等 × 地積

📌 投資判断のポイント

特定路線価は税務署長が個別設定する。申告期限前に道路資料をそろえて申出の要否を確認する。

🏷 関連タグ

特定路線価 特定路線価設定申出書 路線価のない道路 私道 相続税評価 土地評価 税務署 制度・取引

関連用語

相続税

相続税とは、亡くなった人から相続や遺贈などで取得した財産の正味価額が、一定の基礎控除額を超える場合に課される税金である。現金や預貯金、株式、不動産だけでなく、死亡保険金などのみなし相続財産や相続時精算課税を使った贈与財産…

路線価

路線価とは、道路に面する標準的な宅地の1平方メートル当たりの価額として国税庁が公表し、相続税や贈与税で土地を評価する際に使われる指標である。路線価が定められている地域では、土地の面積や形状、接道状況などを調整して評価額を…

固定資産税評価額

固定資産税評価額とは、土地や家屋などについて自治体が評価し、固定資産課税台帳に登録する価格である。固定資産税や都市計画税の計算の基礎となるほか、不動産取得税、登録免許税、相続・贈与時の倍率方式による土地評価などでも参照さ…

相続税の申告期限

相続税の申告期限とは、相続税の申告書を提出し、納税する期限のことである。原則として、被相続人が死亡したことを知った日の翌日から10か月以内に行う。課税価格の合計額が基礎控除額を超える場合や、配偶者の税額軽減、小規模宅地等…

不整形地補正

三角形、L字形、旗竿状など、標準的な長方形・正方形ではない宅地の使いにくさを相続税・贈与税の路線価評価へ反映する補正です。不整形の程度、位置、面積、地区区分などに応じて評価額を調整します。 財産評価基本通達では、不整形地…

奥行価格補正

道路から見た宅地の奥行きが標準より短い、または長いことによる利用効率の差を、路線価方式の評価へ反映する補正です。路線価に地区区分と奥行距離に応じた奥行価格補正率を掛けて計算します。 一方だけが路線に接する宅地では、正面路…

私道の評価

個人が所有する道路状の土地を、誰がどのように通行しているかに応じて相続税・贈与税で評価する考え方です。不特定多数が通行する私道と、特定の人だけが使う私道では取扱いが大きく異なります。 国税庁は、通り抜け道路のように不特定…

無道路地

道路に接していない宅地や、法令上の接道義務を満たさない宅地です。相続税・贈与税では、通路を確保しなければ通常利用しにくい事情を評価額へ反映します。 国税庁の基本は、実際に利用している路線の路線価を基に、不整形地または地積…

講座を見る → 無料ガイドを受け取る