不整形地補正

制度・取引

よみ:ふせいけいちほせい

「不整形地補正」とは

一言でいうと

三角形、L字形、旗竿状など、標準的な長方形・正方形ではない宅地の使いにくさを相続税・贈与税の路線価評価へ反映する補正です。不整形の程度、位置、面積、地区区分などに応じて評価額を調整します。

詳しい仕組み・意味

財産評価基本通達では、不整形地を整形地に区分する方法、想定整形地を使う方法、地積を間口距離で割った計算上の奥行距離を使う方法などにより基礎価額を求め、不整形地補正率を乗じます。補正率は地区区分、地積区分、想定整形地に対するかげ地割合などから確認します。単に見た目がいびつだから一定割合を下げる仕組みではありません。無道路地、間口狭小、奥行長大、がけ地、地積規模の大きな宅地など他の補正との適用順序や重複制限も確認が必要です。

具体例・注意点

同じ500平方メートルでも、道路への接し方や建物を配置できる範囲によって補正率は変わります。概算図だけでかげ地割合を求めると誤差が大きくなりやすいため、公図だけでなく地積測量図や現況測量図を確認します。間口狭小補正率と奥行長大補正率を用いる方法との選択が可能なケースもありますが、都合のよい補正を無制限に重ねられるわけではありません。土地の一部が通路や私道として使われている場合は、評価単位そのものから検討します。

投資判断での使い方

不整形地は税務評価が下がっても、建築費や造成費が増え、売却に時間がかかることがあります。投資判断では補正後評価額、実勢価格、建築可能面積、セットバック、解体・造成見積りを並べます。まず測量図、路線価図、用途地域、接道資料をそろえ、税理士へ補正計算、不動産会社や建築士へ利用可能性を確認しましょう。相続後に売るか活用するかを決める前に、税務上の低評価と経済的な収益性を分けて試算することが次の一歩です。

📐 計算式・数値の目安

不整形地の評価の基本 = 所定方法で求めた基礎価額 × 不整形地補正率

📌 投資判断のポイント

不整形地補正は測量資料と所定の計算で判断する。他の画地補正との重複や順序にも注意。

🏷 関連タグ

不整形地補正 不整形地補正率 かげ地割合 想定整形地 相続税評価 土地評価 路線価 制度・取引

関連用語

不動産利回り(Real Estate Yield)

real-estate-yield(不動産利回り)とは、不動産投資で得られる収益を物件価格に対して示した利回りのことである。yield(利回り)の中でも、不動産に特化した指標だ。 不動産利回りは、主に家賃収入をもとに計算…

相続税

相続税とは、亡くなった人から相続や遺贈などで取得した財産の正味価額が、一定の基礎控除額を超える場合に課される税金である。現金や預貯金、株式、不動産だけでなく、死亡保険金などのみなし相続財産や相続時精算課税を使った贈与財産…

遺産分割協議

遺産分割協議とは、遺言などで分け方が確定していない相続財産について、相続人全員で誰が何を取得するかを話し合う手続きである。合意内容は遺産分割協議書にまとめ、不動産の相続登記、預貯金の解約、相続税申告などに使われる。財産の…

路線価

路線価とは、道路に面する標準的な宅地の1平方メートル当たりの価額として国税庁が公表し、相続税や贈与税で土地を評価する際に使われる指標である。路線価が定められている地域では、土地の面積や形状、接道状況などを調整して評価額を…

固定資産税評価額

固定資産税評価額とは、土地や家屋などについて自治体が評価し、固定資産課税台帳に登録する価格である。固定資産税や都市計画税の計算の基礎となるほか、不動産取得税、登録免許税、相続・贈与時の倍率方式による土地評価などでも参照さ…

地積規模の大きな宅地

一定以上の広さがあり、所在地域や地区区分などの要件を満たす宅地です。相続税・贈与税の評価では、戸建て分譲時に道路などの負担が生じやすい大きな土地の事情を規模格差補正率で反映します。 面積基準は三大都市圏では500平方メー…

奥行価格補正

道路から見た宅地の奥行きが標準より短い、または長いことによる利用効率の差を、路線価方式の評価へ反映する補正です。路線価に地区区分と奥行距離に応じた奥行価格補正率を掛けて計算します。 一方だけが路線に接する宅地では、正面路…

私道の評価

個人が所有する道路状の土地を、誰がどのように通行しているかに応じて相続税・贈与税で評価する考え方です。不特定多数が通行する私道と、特定の人だけが使う私道では取扱いが大きく異なります。 国税庁は、通り抜け道路のように不特定…

講座を見る → 無料ガイドを受け取る