金融円滑化法

制度・取引
よみ:きんゆうえんかつかほう
監修:所得向上委員会 編集部(編集責任者:加藤 寛) 編集方針
🗂 制度・取引を理解する ★★ 標準

「金融円滑化法」とは

中小企業や住宅ローンの借り手から返済条件の変更を申し込まれたとき、金融機関にできる限り応じるよう努力義務を課した時限立法。正式名称は「中小企業者等に対する金融の円滑化を図るための臨時措置に関する法律」で、一般に中小企業金融円滑化法とも呼ばれる。

📌 投資判断のポイント

2009年12月から2013年3月末まで施行された時限立法。中小企業と住宅ローンの借り手からの条件変更の申し込みに、金融機関ができる限り応じるよう求めた。

金融円滑化法はどういう仕組み?

リーマン・ショック後の景気悪化を受けて、2009年12月4日に施行された。金融機関に対し、借り手の申し込みに応じて返済期間の延長や元金の据え置きなどの条件変更に努めること、その実施状況を開示し当局に報告することを求めた。中小企業向けの融資だけでなく、個人の住宅ローンも対象に含まれていた点が特徴である。

当初は時限措置として期限が設けられていたが、2度の延長を経て2013年3月31日に期限を迎え、終了した。

金融円滑化法の具体例と注意点は?

法律の期限が切れた後も、金融機関が借り手の条件変更の相談に応じる姿勢は変わらないと金融庁は説明している。実際、住宅ローンの返済が苦しくなったときに返済期間の延長などを相談できる窓口は、今も多くの金融機関にある。期限到来をもって「条件変更に応じてもらえなくなった」と考える必要はない。

一方で、条件変更を受けると、その融資は金融機関の内部で貸出条件緩和債権として扱われる場合があり、新たな借入の審査に影響することがある。

法律の終了で変わったこと

変わったのは主に、金融機関が条件変更の実績を法律に基づいて開示・報告する義務がなくなった点である。借り手が相談する権利が失われたわけではなく、条件変更を受けられるかは今も金融機関の個別判断に委ねられている。返済が苦しいときは、延滞する前に借入先へ相談するという基本は変わらない。

法律の施行中、金融機関は条件変更の申込件数や実行件数を定期的に開示し、金融庁が集計結果を公表していた。期限到来後は、金融庁が金融機関に対し、引き続き借り手の状況に応じて条件変更に柔軟に対応するよう要請を重ねている。新型コロナウイルス感染症の拡大期には、住宅ローンを含む個人の借入についても、返済猶予などに迅速に応じるよう求める要請が出された。

出典: 金融庁「中小企業等金融円滑化法等について」

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