「相続時精算課税制度」とは
一言でいうと
相続時精算課税制度とは、一定の父母や祖父母などから子や孫などへの贈与について選択できる、贈与税と将来の相続税を一体で精算する制度である。贈与時には基礎控除や特別控除を使える一方、贈与者が亡くなったときに対象財産を相続税の計算へ加える。大きな資産を早めに移せるが、一度選択するとその贈与者について暦年課税へ戻せない。
詳しい仕組み・意味
制度を選択すると、特定贈与者ごとに年間の贈与財産を管理する。令和6年1月1日以後の贈与では、年110万円の基礎控除と、累計2,500万円までの特別控除を考慮し、控除後の金額に一律20%を適用する仕組みが基本となる。将来の相続税計算では、原則として贈与時の価額を基に対象額を加算し、既に納めた贈与税相当額を相続税から控除する。
具体例・注意点
例えば値上がりが期待される株式や賃貸不動産を早めに子へ移したい場合、制度が候補になることがある。しかし値下がりしても相続時に原則として贈与時の価額を基に計算する点や、小規模宅地等の特例を使えない宅地がある点に注意が必要である。最初の選択時には届出が必要で、期限や書類を誤ると想定した扱いを受けられない場合がある。
投資判断での使い方
相続時精算課税制度は、将来の値上がり益や収益を次世代へ移す効果が期待できる一方、制度選択をやり直しにくい。贈与する資産の成長性、価格下落リスク、贈与者の生活資金、受贈者の管理能力、将来の相続税を比較したい。節税額だけでなく、贈与後に資産を売却する可能性や家族間の公平性も確認し、長期の承継計画として判断する必要がある。
📐 計算式・数値の目安
贈与税額の基本 =(年間の対象贈与額 - 基礎控除110万円 - 特別控除の残額)× 20%
📌 投資判断のポイント
相続時精算課税は贈与税と将来の相続税を一体で精算する制度。一度選ぶと暦年課税へ戻せない。
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