「リスクリバーサル」とは
同じ満期で、値上がり側のコールオプションと値下がり側のプットオプションのインプライドボラティリティ(予想変動率)の差。市場参加者が、どちらの方向への大きな値動きをより強く警戒しているかを示す指標として、特に為替市場で使われる。
📌 投資判断のポイント
同じ満期のコールとプットの予想変動率の差。プラスなら上昇、マイナスなら下落への備えの需要が強いことを示し、ドル円では急な円高への警戒からマイナスで推移しやすい。
リスクリバーサルはどういう仕組み?
為替オプションでは、デルタが25%のコールとプットの組み合わせで計算する「25デルタ・リスクリバーサル」が一般的である。計算は、25デルタ・コールのインプライドボラティリティ-25デルタ・プットのインプライドボラティリティで行う。
値がプラスならコールが割高で、その通貨の急上昇に備える需要が強いことを示す。マイナスならプットが割高で、急落への備えの需要が強いことを示す。
オプションの売買そのものの戦略としても同じ名前が使われる。コールを買ってプットを売る(またはその逆)組み合わせで、オプション料の負担を抑えながら一方向への値動きに賭ける取引である。
リスクリバーサルの具体例と注意点は?
ドル/円の1か月物で、25デルタ・コール(ドル高・円安方向)のインプライドボラティリティが9.0%、25デルタ・プット(ドル安・円高方向)が10.5%なら、リスクリバーサルはマイナス1.5%になる。円高方向への急変動に、より多くの参加者が備えていると読める。
ドル/円では、急な円高に備える需要が強いことから、平時でもマイナスで推移することが多い。マイナス幅が急に広がると、円高への警戒が高まっている合図とされる。
ただし、リスクリバーサルは予想ではなく、保険の需要を映した価格である。マイナスが大きくても、そのとおりに円高が進むとは限らない。
ボラティリティ・スマイルとの違い
ボラティリティ・スマイルは、行使価格ごとのインプライドボラティリティの並び全体を曲線として見る。
リスクリバーサルは、その曲線の左右の高さの差だけを1つの数値に要約したものである。曲線の傾きを数字で追えるため、日々の変化を比べるのに向く。
満期の違いでも読み方が変わる。1週間物のような短い満期は目先のイベント(雇用統計や中央銀行の会合)への警戒を、3か月物や1年物のような長い満期は中長期の相場観を映しやすい。満期ごとのリスクリバーサルを並べると、警戒がいつに集中しているかが見えてくる。
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本用語解説は情報提供を目的としており、特定の金融商品の購入を推奨するものではありません。投資判断は最終的にご自身の責任で行ってください。