「特定の居住用財産の買換え特例」とは
特定の居住用財産の買換え特例は、長く住んだマイホームを売って新しいマイホームに買い換えたとき、売却益(譲渡益)への課税を将来に繰り延べられる特例である。
📌 投資判断のポイント
長く住んだマイホームを買い換えたとき、売却益への課税を将来に繰り延べる特例。非課税ではなく先送りで、3,000万円の特別控除とは選択になる。
特定の居住用財産の買換え特例はどういう仕組み?
売った家より高い家に買い換えた場合は、売却益の全額について課税が繰り延べられ、安い家に買い換えた場合は、差額に対応する部分だけが課税される。国税庁は「譲渡益が非課税となるわけではありません」としており、買い換えた家を将来売るときに、繰り延べた分を含めて課税される仕組みになっている。適用には確定申告が必要だ。
繰り延べた売却益は、新しい家の取得価額を低く引き継ぐ形で処理される。たとえば取得費1,000万円の家を6,000万円で売り、7,000万円の家に買い換えた場合、売却益5,000万円への課税は繰り延べられ、新しい家の取得費は7,000万円ではなく2,000万円として扱われる(譲渡費用は考慮しない単純化した例)。将来その家を売ると、繰り延べた分を含めた大きな譲渡益が出る。
特定の居住用財産の買換え特例の具体例と注意点は?
主な要件は、令和9年12月31日までに売ること、売った人の居住期間が10年以上であること、売った年の1月1日に家屋と敷地の所有期間が共に10年を超えること、売却代金が1億円以下であることなどだ。買い換える建物の床面積は50平方メートル以上、土地は500平方メートル以下と定められている。令和6年1月1日以後に建築確認を受ける新築住宅などは、一定の省エネ基準を満たさないと対象外になる。
3,000万円の特別控除との違い
マイホームを売ったときには、売却益から最高3,000万円を差し引ける特別控除もある。こちらは課税そのものが軽くなるのに対し、買換え特例は課税を先送りするだけである。両者は同時に使えず、どちらかを選ぶ。売却益が3,000万円以内に収まるなら、特別控除のほうが有利になることが多い。
どちらを選ぶかは、売却益の大きさと、買い換えた家を将来売る予定があるかどうかで判断する。選んだ特例は確定申告で明らかにし、必要な書類を添付する。
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