「再投資リスク」とは
一言でいうと
利息収入や債券の償還金を、当初と同じ利回りで再投資できなくなるリスク。金利低下局面で特に顕在化し、長期的な運用収益を損なう。
詳しい仕組み・意味
債券投資では利息(クーポン)が定期的に支払われるが、受け取ったクーポンを同じ利回りで再投資できるとは限らない。金利が低下すると再投資先の利回りが下がり、当初想定した複利効果が得られなくなる。ゼロクーポン債(割引債)はクーポンがないため再投資リスクがなく、確定したYTM(最終利回り)通りのリターンが得られる。長期固定利付債の長期保有では再投資リスクを意識したリターンシミュレーションが重要だ。
具体例・注意点
保険会社・年金基金は長期負債(支払い義務)のキャッシュフローと資産のキャッシュフローをマッチングさせる際に再投資リスクを最小化する設計を組み込む。金利低下局面でコーラブル債(繰上償還付き社債)は期限前償還されやすく、低い金利での再投資を強いられるため再投資リスクが特に高まる。デュレーションマッチングや零クーポン債の活用が再投資リスクの軽減策として有効だ。
再投資リスクは長期の固定金利商品で最も顕在化しにくいが、金利低下時に満期・クーポン受取額を低い利率で再投資せざるを得ない局面に陥る。2020〜21年のゼロ金利環境では、高クーポン債の満期到来が多かった機関投資家が低利回りへの強制的な乗り換えを余儀なくされた。再投資リスクをヘッジするためにコーラブル債を避け、最終利回り(YTM)と再投資レートを分けて評価する習慣が長期債投資の基本だ。
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