名目賃金

経済指標
よみ:めいもくちんぎん
🗂 経済・景気・政策を読む ★★ 標準

「名目賃金」とは

物価の変動を調整せず、実際に支払われた金額のまま見た賃金。

📌 投資判断のポイント

額面が増えていても物価上昇がそれを上回れば購買力は減る。統計を見るときはパート比率の変化で平均額が動く点にも注意が要り、賃金水準の変化と働き方の構成変化を切り分けて読む必要がある。

詳しい仕組み・意味

給与明細に並ぶ金額そのものが名目賃金であり、日本では毎月勤労統計調査の現金給与総額がその代表的な指標になる。基本給にあたる所定内給与、残業代である所定外給与、賞与などの特別給与を合計したもので、景気が良くなる局面では残業代と賞与から先に増えやすい。この名目賃金を消費者物価指数で割り、物価の影響を取り除いたものが実質賃金である。名目が前年比で増えていても、物価上昇率がそれを上回れば実質はマイナスとなり、生活実感としては目減りする。賃金を語るときに名目と実質のどちらの話かを取り違えないことが基本になる。

具体例・注意点

名目賃金が前年比2%増、物価上昇率が3%であれば、実質賃金はおよそ1%の減少となる。賃上げが報じられているのに生活が苦しいと言われる状況は、この差から生まれている。統計を読むときの注意点として、現金給与総額はパートタイム労働者の比率に影響される。パート比率が上がると一人あたりの平均額は下がるため、賃金水準そのものが下がったのか、働き方の構成が変わったのかを区別する必要がある。一般労働者とパートタイム労働者に分けた数値や、共通事業所ベースの系列を併せて見ると誤読を避けやすい。毎月勤労統計は速報値が翌月上旬、確報値がその約2週間後に公表され、速報から確報で数値が動くこともある。

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