「モンテカルロ法」とは
乱数を使って起こりうる道筋を大量に発生させ、結果の分布から確率を見積もる計算手法です。
📌 投資判断のポイント
乱数で何万通りもの経路を作り、確率の分布として結果を示す手法です。前提に置いた変動幅や相関が誤っていれば結果も誤るので、試行回数の多さは精度の裏づけになりません。
詳しい仕組み・意味
将来の価格や金利がどう動くかを一本の予測線で表すと、外れたときに何も残りません。モンテカルロ法では、想定する変動の大きさや資産どうしの連動性をもとに、乱数で何万通りもの経路を作り、その終着点を集計します。得られるのは一つの答えではなく分布であり、そこから損失が一定額を超える確率や、資産が尽きる確率を読み取ります。金融機関のリスク計測でVaRを求める際にも、個人の資産寿命の試算にも同じ考え方が使われます。退職後の取り崩しを何年続けられるかという問いに、九割の確率で三十年もつといった形で答えられるのは、この手法によるものです。
具体例・注意点
出てくる分布の質は、入力した前提の質を超えません。変動の大きさや相関を過去の平穏な期間から取ると、危機時に相関が高まる現象を織り込めず、危険を小さく見積もります。試行回数を増やしても、この偏りは直りません。数値の細かさが精度の高さに見えてしまう点が、この手法のいちばんの落とし穴です。前提を変えて結果がどう動くかを併せて確認し、幅として受け取ってください。金融機関の資産寿命の試算を見るときも、九割という数字より、前提に置かれた期待収益率と変動幅がどこから来ているかのほうが重要です。前提が示されていない試算は、精密に見えても内容を確かめようがありません。
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本用語解説は情報提供を目的としており、特定の金融商品の購入を推奨するものではありません。投資判断は最終的にご自身の責任で行ってください。