「事業譲渡」とは
会社が営む事業を、資産や負債、契約、従業員などを一つずつ特定したうえで他社へ売る取引です。組織そのものを組み替える会社分割とは異なり、売買として行われます。
📌 投資判断のポイント
資産や契約、従業員などを一つずつ特定して事業を売買する取引です。引き継ぐ範囲を選べるので想定外の債務を避けやすい一方、契約や許認可は個別に承継の手続きを取り直す必要があります。
詳しい仕組み・意味
引き継ぐ対象を当事者が選べる点が特徴です。必要な資産と契約だけを買い、把握しきれない債務や過去の紛争を引き受けずに済ませることができます。買う側にとっては、想定外の負債を抱え込む危険を抑えられる手法です。
その代わり、移す手続きは個別に行わなければなりません。取引先との契約は相手方の同意を得て移し、従業員とは改めて雇用契約を結び直します。事業に必要な許認可も原則として引き継がれず、買う側が取り直すことになります。対象に含まれる資産の譲渡は消費税の課税対象です。
会社にとって重要な事業の譲渡にあたる場合は、株主総会の特別決議が必要になります。
具体例・注意点
中小企業の事業承継や、大企業による一部門の切り出しで広く使われます。後継者がいない会社が事業だけを引き継いでもらう場面でも選ばれる手法です。
選んで買えるということは、選んで移す手間がかかるということでもあります。契約の数が多い事業や、許認可が事業の根幹にある業種では、手続きの負担が判断を左右します。会社分割と比べたうえで、どちらが実情に合うかを検討してください。
なお譲渡の対価は買い手から売り手の会社へ支払われるため、売り手の株主が直接受け取るわけではありません。株主に届くかどうかは、その後の配当や清算の判断によります。
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本用語解説は情報提供を目的としており、特定の金融商品の購入を推奨するものではありません。投資判断は最終的にご自身の責任で行ってください。