「法人成り」とは
法人成りとは、個人事業主として営んできた事業を、株式会社や合同会社などの法人に移して続けることです。
📌 投資判断のポイント
個人事業を株式会社や合同会社などに移して続けること。利益が増えると税の面で有利になる場合があるが、社会保険料や均等割など負担全体で比べたい。
法人成りはどういう仕組み?
利益が増えると検討されることが多い手続きです。個人の所得税は所得が増えるほど税率が上がり、住民税と合わせると最高で55%程度になります。一方の法人税は基本の税率が23.2%で、中小法人には軽い税率もあります。また、自分への役員報酬に給与所得控除が使えるなどの違いもあります。その反面、利益がなくても法人住民税の均等割がかかり、社会保険への加入も原則として必要です。税金だけでなく、負担の全体で比べることが大切です。
法人成りの具体例と注意点は?
設立には費用がかかり、登録免許税は株式会社で最低15万円、合同会社で最低6万円です。株式会社はこれに定款の認証の費用も加わります。個人事業の廃業の届出、法人の設立の届出、取引先の契約や銀行口座の切り替えなども必要になります。事業の資産を法人に移すときの扱いにも注意が要ります。税率や負担は改正で変わることがあるので、実際に判断するときは最新の制度を確かめ、税理士などの専門家に試算してもらうと安心です。信用面での利点も合わせて考えます。
個人事業のままとの違い
個人事業では、利益そのものが自分の所得になります。法人にすると、利益は会社のものとなり、自分は会社から報酬を受け取る形に変わります。公私のお金を分けて管理しやすくなる一方で、決算や申告の手間は増え、税理士への報酬などの費用も増えることが普通です。
判断の目安
所得税の税率は5%から45%までの7段階です。よく目安として「所得がいくらを超えたら法人」と語られますが、家族構成や社会保険料、将来の退職金の計画によって答えは違います。例えば所得が800万円の人でも、法人にして手取りが増えるとは限りません。消費税の免税の扱いも、インボイスの登録の有無で変わります。複数の年を通じて試算してから判断するのが確実です。
よくある誤解
「法人にすれば必ず節税になる」というのは誤解です。社会保険料の負担が増えて、全体では手取りが減る例もあります。税額だけではなく負担の合計で比べましょう。
出典: 国税庁「所得税の税率」
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