「定額保険」とは
死亡保険金や満期保険金の額が契約時に決まっていて、運用の実績によって増減しない保険。国内の終身保険や定期保険、養老保険の多くがこの形をとる。
📌 投資判断のポイント
死亡保険金や満期保険金の額が契約時に決まっていて、運用の実績で増減しない保険。予定利率は原則として契約中は変わらないが、物価が上がると受け取る保険金の実質価値は目減りする。
定額保険はどういう仕組み?
保険料は、契約時に決めた予定利率で計算され、保険会社は集めた保険料を一般勘定と呼ばれる勘定でまとめて運用する。運用がうまくいかなくても、保険会社は約束した保険金を支払う責任を負う。
予定利率は契約時に固定され、原則として保険期間中は変わらない。金利が高い時期に契約した保険は、その後の低金利でも高い予定利率が続くため、契約者にとって有利な状態が保たれる。
予定利率は、金融庁が定める標準利率を目安に各社が決める。標準利率は市場金利の動きに合わせて見直され、新しく契約する保険の保険料に反映される。すでに契約している保険の予定利率は原則として変わらない。
定額保険の具体例と注意点は?
保険金額1,000万円の定額保険なら、景気や株価がどうなっても支払われるのは1,000万円である。その安心感の裏側で、物価が上がると受け取るお金の実質的な価値は目減りする。年2%の物価上昇が20年続くと、1,000万円で買えるものは今の約67%に減る。
保険会社が破綻した場合は、生命保険契約者保護機構による補償があるが、責任準備金の90%までが原則で、予定利率が引き下げられることもある。
定額保険でも、有配当の契約なら運用が予定を上回った分が配当として還元されることがある。ただし配当は約束されたものではなく、保険金そのものは契約時の金額のままである。
また、予定利率が高い時期に契約した定額保険は、解約して入り直すと条件が悪くなることが多い。見直しの前に、今の契約の予定利率を確かめておきたい。
変額保険との違い
変額保険は、保険料の一部を特別勘定で株式や債券に投資し、その実績で保険金や解約返戻金が増減する。死亡保険金には最低保証があることが多いが、解約返戻金に最低保証はない。
定額保険は保険金額が決まっている代わりに、物価や市場の上昇の恩恵を受けにくい。どちらが良いかではなく、確実に残したい金額と、インフレに備えたい金額をどう分けるかで選ぶ。
たとえば葬儀費用や相続税の納税資金のように、将来いくら必要かがはっきりしている目的には定額保険が向いている。金額があいまいな老後の生活費には、物価の上昇も考えて準備手段を分けたい。
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