具体的相続分

制度・取引
よみ:ぐたいてきそうぞくぶん
監修:所得向上委員会 編集部(編集責任者:加藤 寛
🗂 制度・取引を理解する ★★ 標準

「具体的相続分」とは

法定相続分を出発点に、生前贈与などの特別受益と、介護や事業への貢献などの寄与分を加減して算出する、実際の取り分の割合です。

📌 投資判断のポイント

法定相続分に特別受益と寄与分を加減した実際の取り分。相続開始から10年を過ぎるとこの調整は原則できなくなり、法定相続分による分割に切り替わります。

詳しい仕組み・意味

民法が定める法定相続分は、あくまで基準となる割合です。相続人の1人が住宅資金として生前に多額の贈与を受けていた場合、その分を相続財産に持ち戻して計算し直します。逆に、被相続人の療養看護に努めて財産の維持や増加に特別の寄与をした相続人には、寄与分として上乗せが認められます。こうした調整を経た割合が具体的相続分です。

2023年4月1日施行の改正民法により、相続開始から10年を経過した後に行う遺産分割は、原則として具体的相続分ではなく法定相続分または遺言による指定相続分によることとされました。

具体例・注意点

生前贈与や介護の貢献を主張したい相続人にとって、10年の経過は不利にしか働きません。話し合いが長引きそうなときは、家庭裁判所へ遺産分割の請求をしておけば期限との関係で保護される場合があります。持ち戻しの対象となる贈与の範囲や寄与分の評価は争いになりやすいため、贈与契約書や介護記録などの資料を早い段階で保全しておくことが実務上の要点です。

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