「日本商品委託者保護基金」とは
商品先物取引業者が破綻し、顧客(委託者)から預かった資産を返せなくなったときに、一般委託者1人あたり1,000万円を上限に補償する法人。商品先物取引法第279条の規定に基づいて認可を受けており、証券分野の投資者保護基金に相当する役割を商品先物の分野で担う。
📌 投資判断のポイント
商品先物取引業者の破綻で返還されない資産を、一般委託者1人あたり1,000万円まで補償する法人。相場の値下がりは対象外で、総合取引所の取引では投資者保護基金との役割分担がある。
日本商品委託者保護基金はどういう仕組み?
商品先物取引業者は、顧客から預かった証拠金などを自社の財産と分けて保全する義務を負う。そのうえで業者は基金に加入して負担金を納め、分別保全でも返しきれない部分が生じたときに、基金が委託者の債権を代わりに弁済する形で補償する。対象は機関投資家などを除いた一般委託者に限られる。
商品先物取引は、証拠金の数倍から数十倍の金額を動かす取引であり、相場の変動で預けた額以上の損失が生じることがある。基金はそうした取引のリスクを肩代わりするものではなく、業者という取引の窓口が倒れたときの備えにすぎない。補償を受けるには、基金が補償を行う旨を公告したあと、定められた期限までに請求の手続きを行う必要がある。
日本商品委託者保護基金の具体例と注意点は?
金や原油の先物取引のために1,500万円を預けていた個人が、業者の破綻で全額を返してもらえなかった場合、基金からの補償は1,000万円までで、残る500万円は破産手続きなどで債権として請求することになる。また、補償されるのは業者の破綻で返還できなくなった資産であり、相場の値下がりによる損失は対象にならない。
投資者保護基金との関係
2020年7月に大阪取引所で貴金属などの商品先物が扱われる「総合取引所」が始まり、証券会社が商品先物を取り次ぐ場面が増えた。日本投資者保護基金のQ&Aによると、総合取引所で行う商品関連の取引は同基金の補償対象となるが、日本商品委託者保護基金の会員でもある業者の場合は、こちらの基金が補償を担う。どちらの基金が対象になるかは、取引する業者の加入状況で決まる。
取引を始める前に、業者が基金の会員かどうかを確かめておくと、万一の際にどこへ請求するかで迷わずに済む。
基金の財源は会員である業者が納める負担金で、業者の規模や預かり資産に応じて負担する。
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